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第37話 令嬢様、絶体絶命! (2)
「このアマ! 調子に乗るな!」
「クソが!」
「歯痒いの、こいつは!」
《ドン!》
《ドン!》
《ドン!》
と、三人仲良く、この私、白鳥可憐のスタイル抜群な身体を怒声を吐きつつ蹴り、踏み始める。
だから私の麗しい御顔は、更に悲痛なもの……。弱々しいものへと変化しながら。
「うぅ、うううううう」、「痛い」、「痛いですわ……」、「私の身体が痛くて仕方がないですわ……」
痛い、辛いのだと、私の口から弱々しい声がこの後も漏れるのだが。
「煩い!」
「黙れ!」
「クソが!」
「俺達にした事が、こんなもので許されると思っているのか?」
「そうだそうだ!」
「俺達は女だろうと容赦しねえからな……」
「このクソが……」
「歯痒い……」
「歯痒いの、お前は……」
ヤンキーの兄ちゃんさま達は本当にワルで悪人だから、私がいくら、か弱い乙女だとしても自分達を鼻血ブゥ~~~! にしたのだから許さないのだと。




