第63話 ヒーローさま無双!(2)(改修版)
だからヤンキーの兄ちゃんさま頭から。
《ガン!》
大変に鈍いけれど、よい音もしたのでした。
《カラ、カラ~♪》
彼の頭が空っぽだと示す音がね。
だから《《あの時》》! 彼の顔は超悲痛な表情へと変わり!
「うぎゃ、ああああああっ!」と。
まあ、他人には大変に酷いことをするのに調子よく絶叫が吐かれ。
「痛ぇ、痛ぇよぉ、おおおおおおっ!」と。
ヤンキーの兄ちゃんさまの口から更に悲痛な叫びも吐かれ。
まあ、《《あの時》》、彼の頭を見ると血もタラリ~! タラタラ~! と生温かく垂れてきましたが。
清い乙女の、私のことを背後から三段式警棒で殴り回した──鬼のような、超悪人のヤンキーの兄ちゃんさまが痛い、痛いと、自分の頭を押さえながら、泣き叫んでも、彼への同情の余地などございませんから。
私は《《あの時》》に【ざまぁみろ~!】とニヤリ! と苦笑を浮かべながら。
「……お、俺の頭から血が……。血が垂れてきた……」と。
やっと自分の頭に大きな傷を負い、血が垂れだしたことに気がつき、切なく呟いたヤンキーの兄ちゃんさまのことをバカな奴……。阿保な奴……と。
私が彼のことを嘲笑えば。
「うぎゃ~、うぎゃ~! 痛ぇ~! 痛ぇ~! 痛ぇよ~! 誰か~! 誰か~! 救急車を呼んでくれ~! 頼むよ~、頼む~!」と。
ヤンキーの兄ちゃんさまは、私が助けようとした少女達のことを強引に制服や下着を脱がし強姦……。若い少女の身体を貪る酷いことを平然とした癖に……。
自分のことになれば相変わらず大袈裟に振る舞い、大袈裟に助けを求めるのですが。




