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第216話 可憐様は御友人様の為に舞うのです!(21)
「うぎょぉ、おおおおおおおおおおおおっ!」
と、彼は魚人みたいな変な奇声をあげるけれど。
「ブル、ルル」と。
私とペガサスは無視……。素知らぬ振りを決め込めば。
「……可憐、あんたね……」
安子さまが、いつも調子が戻ってきたのか? 私ジト目で冷たく不満を告げてくるけれど。
私も安子さまへとそっぽを向きつつ「安子さま、何か御不満でも?」と言葉を返した。
「──安子ー! 安子ー!」
私が安子さまへとツンツンと言葉を返せば。私や安子さま、ペガサス……。
そしてまだペガサスにさり気なく踏まれ続けている超悪者変態なヤンキーの先輩さまの耳へと男性の声……。
そう、この私、白鳥可憐が余り好ましく思わない、優男のヤンキーの兄さま……。新ちゃんさまの声──! 安子さまのことを漆黒の闇に覆われた公園内を駆け足で探索しながら叫び! 呼ぶ声が! 私達三人、一匹の耳へと聞こえるのでした。
◇◇◇




