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第203話 可憐様は御友人様の為に舞うのです!(8)

「──先輩ありがとう! 恩にきるけぇ~!」


 だから新ちゃんさんも微笑みつつ、諸先輩方へとお礼を告げ、手を振るまではしないで、愛する安子さまを超悪者変態なヤンキーの先輩の魔の手から守るためにいざ出撃──!


 彼はただがむしゃらに走るのでした。


(安子! 待っていろよ! 俺が直ぐに助けるから!)


 と、彼は身体に流れる血潮を熱く沸騰させながら愛する彼女さまの許へと走るのでした。



 ◇◇◇



「ヒッ、ヒ~ン!」


 この薄暗い公園……。


 それも昼間でも余り人目につかない雑木林……。よく痴漢、変出者が出没するらしい人気のない場所……。如何にも超悪者変態ヤンキーの先輩さまが好み、よくお似合いな場所で何故か馬の嘶きがする……。まあ、嘶きがしたものですから。


「うわぁ、あああああああああっ!」

「きゃぁ、あああああああああっ!」と。


 今まで『うぅ、ううう』と少女の啜り泣きと。



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