第2話 ちょっと話を元に戻しますね(1)
えぇ~と、いや、あの……。私の、《《この素晴らしい武勇伝!》》 《《武勇伝!》》 を始める前に少しばかり話を話を元に戻しますね。
だからあしからず……と、みなさまに説明をしたところで、私、白鳥花蓮の真面目な容姿の頃のお話をします……。
そう、あれは私が中学生から高等学園……。花の女学生へと進学して、合同合宿も終え、高等学園での生活にも慣れた頃の出来事……。
私が産まれ育った街では《《平和の祭典》》として、《《原爆ドーム》》と《《平和公園》》を中心とした場所で五月の大型連休……。3日、4日、5日に花の塔へと春の可愛らしい花を飾り、花祭り……。
そう、みなさまも知っているかな? フラワーフェスティバルと呼ばれる《《平和の祭典》》があるのですが。丁度私は3・4・5の真ん中の日……。4日の平日の日にいつもの大人しい、大和撫子の私はでしないこと……。とても大胆なこと……。
まあ、私自身が花の女学生となったことで背伸びがしたい。
そう、みなさまも経験がございませんか? 小学校から中学校へと進学しただけで、自分自身が大人になったような気分になったことが?
そして中学生から高校生……。自分自身がいつでも結婚ができる年齢が近づく、なる少女達もいる訳ですから。自分自身が更に大人へとなった気分や錯覚をおこし、背伸びをしたくなる経験はございませんかね?
私も常日頃は執事のセバスチャンが我が家の日産プレジデントで。
『お嬢さま、お迎えにきました』
と、我が学園までお迎えにきてくれるのですが。あの日のセバスチャンは春風邪を患い、こじらせて、熱が40℃以下にならない日々が続き、私も物心ついた頃より、世話になっている、お爺さまと変わらない存在のセバスチャンの身が心配で。
「セバス、熱が下がり、風邪が完治するまでは絶対に安静……。わかりましたね?」
自分自身は熱が高く、ぼんやりとして、集中力も欠如しているのに、セバスチャンは病に侵された身体に鞭を打ち、無理をしてでも身体を起こして、私の学園までの送り向かいの送迎をすると申してくるから。
私はセバスチャンへとプンプンと指さしながら『だめです!』、『部屋で横になり、休養をとるように!』、『わかりましたね?』と諫めました。
だからセバスチャンは自分の肩を落としながらですが。
「可憐お嬢様、分かりました……。爺は風邪が完治するまで、可憐お嬢様の好意に甘え、休養を取らせて頂きます……。可憐お嬢様、本当に申し訳御座いません……」
私の言葉に耳を傾けてくれましたから。私はほっとして胸を撫でおろしました。
(お願い)
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