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第181話 悪意ある脅しと呼び出しに、可憐様は御怒り!(7)
しかし変態でエッチな、いつも盛りがついているオス犬やオス猫のような彼に見詰め、見惚れられていた者はと言うと?
(……な、何? このプレッシャーや嫌悪感は?)
と思い。
(うわぁ~。何? 何です、の~? この私の身体に走る寒気や違和感……?)
とも思って。
(も、もしかして私は誰かに、身体中を舐めるように見られているのかしら……? だから私の身体中に悪寒が走り、嫌悪感が募るのかもしれない?)
と、駅のロータリーを警護中の私はあの時思った。
だから私はニュ○タイプになり、自分の容姿を見詰め、プレッシャーをかけてくるいやらしい視線の出所をキョロキョロと辺りを見渡しながら探索をした。
すると安子さまが誰かしら、殿方と楽しそうに会話をしている、みなさんいわく、《《シャコタン》》と呼ばれる、意図的に自動車の車高を落としたナス紺色の4ドアーのスカイラインから、私のこの素晴らしい容姿を自分の顔を緩ませながら、鼻の下を伸ばし、変顔で涎を垂らしながら見ているヤンキー男に気がついたのでした。




