第177話 悪意ある脅しと呼び出しに、可憐様は御怒り!(3)
「ああ、今この場にいるよのぅ、新はのぅ……」
ヤンキーの先輩さまは、時代劇や刑事ドラマにでてくるような超悪い先輩だから、安子さまを守るためにうそをついて、あっさりばれて、数人のヤンキー兄ちゃんさま達に殴る、蹴るの暴行を受けたがために、顔や身体中に腫れや青、赤の痣ができ、痛くて仕方がなく。
その痛みに堪え兼ねるために「はぁ、はぁ」と息が荒く、真面に言葉を漏らすことができないで状態で横たわる、新ちゃんさまの耳へと、安子さまとの会話が聞こえるように告げるものだから。
「──や、安子! 絶対に来るな! 来るなよー! 俺の事はどうなってもえぇ、からー! 絶対くるなー!」と。
新ちゃんさまは、超悪者の上に変態、強姦魔ときている、ヤンキーの先輩さまの策! 思惑通りにことが運んでいるとは知らずに、安子さまが聞けば、自分の大事な男性を守るためならば、己の身を犠牲にしてもかまわないと思うことを告げるものですから。
先ず悪者達の策は?
「煩い!」、「煩いんじゃ、新!」、「このボケカス!」、「わりゃぁ、黙っとれぃゃぁ!」、「このクソガキが!」と。
ヤンキーの先輩さまの友人さまの一人が、新ちゃんさまへと怒声を吐きつつサンドバッグのように蹴りを入れ、踏みするから。




