表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

160/268

第160話 可憐様は御友人の動向を窺うようです(3)

「うちは別に怒っていない……。只の可憐の被害妄想だ……」


 と、安子さまは遠くの席にいる(わたくし)へと遠回しに冷たく淡々と告げるのみだから。


 (わたくし)はその都度「うわぁ~」と「しくしく」と悲しくなるのですが。


 (わたくし)は我が学園の生徒会長であり、レーシングチーム【堕天使】の総長さまでもある麻宮ユイお姉さまから安子さまの貞操を必ず守り、彼女が心に大きな傷を負わないようにするための密命も受けていますから。


 学園の生徒会での風紀委員の御仕事……。毎日のトイレ立ち入り検査や部活室の立ち入り検査、屋上の立入検査……。


 そして一番気をつけないといけない場所……。学園近くの駅のロータリー……。


 まあ、凝りもしないと言うか? ヤンキーの兄ちゃんさま達が狼さんへと変貌して我が校のヤンキーの姉ちゃんさま達を涎を垂らしながら見定め、狙い、ナンパ(攫う)のを阻止するための御仕事の最中も『チラ』、『チラチラ』と(わたくし)は安子さまの行動を窺う日々が続いています。


 そして深夜のチームの集会(謝恩会・壮行会)の最中も安子さまの動向をさり気なく……。


 そう(わたくし)も自分の愛車──。《《じゃじゃ馬》》の異名をとる黄色いカラーのKawasakiの500SSマッハⅢに搭乗しながらツーリングの最中も、彼女の愛車スズキのGS400の横や後方につきつつ監視を続けた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ