第156話 可憐様は御友人の身が心配のようです(3)
ヤンキーの姉ちゃんさまは、私の感と言うか? 安子さまの件……。
そう、安子さまが好意を抱いている、あの優男のヤンキーの兄ちゃんさまの彼女へと向ける微笑みが、何だか胡散臭い、悪者臭い作り笑に見えたのです……。
そう私が大好きな時代劇や刑事ドラマにでてくる女性を食い物にしているだらしない優男の笑みに見えた。
だから私は、自分が心の通う、喧嘩もできる中慎ましい友人だと安子さまのことを想っているから。彼女身を危惧して、安子さまへと悪態をついたのですが……。
安子さまに『可憐なんか大嫌い!』と言われてショック……。
私は自分の肩を落としたのですが、この方……。
そう安子さまが心惹かれる新ちゃんと言う名のヤンキーの兄ちゃんさまから以前酷い仕打ち……。
それも警察沙汰になるような超悪質……。女性の敵だと言っても過言ではない、集団による暴行や凌辱行為を受けたと、私とユイお姉さまの前に立つ、ヤンキーの姉ちゃんさまは己の勇気を振り絞って、自分も以前恋焦がれた《《新ちゃんさま》》は超悪人のヤンキーだと教えてくれたので。
「……君、ありがとう……。大変に勇気がいる事を私達に教えてくれて……。本当にありがとう……。安子の方は堕天使達が全力で守るから。君は心配しないでくれたまえ……。本当に助かったよ。ありがとう……」




