第145話 クラスの皆やチームの皆は友人の事が心配……(2)
すると私のクラスメイト達が一斉にハッ! と安子さまへと御自身の顔色を変えながら『なぬ!』と言った感じで一斉に注目をするから。
私はまた「……?」、「??」と、《《死後までした》》! とはどう言う意味でしょうか? と首を傾げると。
「うぅん。キス迄しかしなかった……」
安子さまは先ほどよりも更に顔を桜色に染めつつ照れ恥かしそうに、ブリブリ、ぶりっ子しながらブツブツと山田さまへと小声で告げた。
「はぁ~」
安子さまの小声の呟き説明を聞いた山田さまや聞く耳を立てたクラスメイトさま達から、気が抜け安堵したような声が仲良く一斉に漏れれば。
「よかった」
と、山田さまの口から、破廉恥なことをした安子さまに対して安堵した声が漏れるから。
『山田さま! 貴女、可笑しいのですか? 未婚女性の安子さまが殿方と接吻なんて破廉恥極まりないことですから!』
と、私は不満を漏らしたい衝動に駆られると。
「本当に」
「確かに」
「マジで、びびった」
「よかった~」と。
教室内のあちらこちらからも安子さまが昨日のいけ好かない、ヘラヘラとしていた優男のヤンキーの兄ちゃんさまと接吻だけで終わってよかったと安堵した声が多々漏れるから。
私はヤンキーの姉ちゃんさま達の恋愛感覚が可笑しい……。やはり身なり、素行が乱れると世間の一般常識感覚が可笑しくなり、大和撫子ではなくなるのだなと理解をすれば。




