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第137話 可憐様の御友人様は今日も御機嫌麗しいみたい? (5)
「可憐はお嬢様なのだから、お淑やかに振る舞わないと理事長が悲しむよ……」と。
「私もお嬢様のようにお淑やかに振る舞う事にした」
とも、私達、クラスメイトの者達へと告げてくるから。
私達の会話を聞いていた者達……。
最後に安子さまの漏らした言葉を聞いた者達は一斉に唖然……。呆然……。開いた口が閉まらなくなってしまう。
だって安子さんが私へといつものように、バカだ! 阿保だ! 可憐はお嬢さまではなく只のヤンキーだ! と小馬鹿にしながら悪態をついてくる訳では無く。彼女はお淑やかに振る舞いながら告げてきたから。
私達は『いつもの安子じゃない~』だから。狼狽しつつ、いつ可笑しな発作を起こすかも知れない安子のさまの様子を窺えば。
「安子~」
「何、ヤンマ~?」
「昨日何か良い事があったのか? と言うか。安子は昨日、スカイラインGTの助手席に乗っていた兄ちゃんと何か良い事でもあったのか?」
山田さまが荷物も何も入っていない、煎餅のように潰れた学生カバンを『よいしょ!』と机の横にかける安子さまへと尋ねた。




