第114話 特攻隊のお仕事を始めます! (14)
「はぁ~、今年の一年坊だけは……」
野村先輩も大きな嘆息を漏らして呆れ顔……。
でッ、その後は《《昭和の時代》》らしく。
《パチン!》
と安子さまの頬から平手による打撃音──。頬を叩かれた音がしますから。
「オス……。野村先輩ありがとうございます……」
いつもの彼女の無感情、無関心……。自分の頬が痛いのか? 痛くないのか? がわかりにくい声のトーンで淡々と特攻隊長へとお礼を告げるものですから。
「はぁ~」
と更に私達の上司から着れ声が漏れ、野村先輩さまは肩を落とされるけれど。
篠崎先輩さまがニコリと満身の笑みを浮かべながら。
「ノム良いじゃない。今年の一年生は元気があって……。うちは良い事だと思うよ……」
と告げながら。
野村先輩さまの肩を優しく叩いてくれますから。
「うん、そうだな」
野村先輩さまの容姿はおばちゃんさまですから長くクヨクヨすることもなく。御自身の背筋をキリッと伸ばし、元気よくなられて。
「よーし! 皆~! 次のトイレにいくよ~! そして最後は屋上へといくからね~!」
と、野村先輩さまは覇気ある声音で私達へと下知をだされますから。




