第11話 嘆願する声? (2)
「あれ、ちょっと見て?」
「どれどれ?」
「あれよあれ?」
「あれと言われても俺には解らないよ……」
「ほら、あそこ! 可哀想に! ヤンキーの子達が学院の制服を着た娘達を強引にナンパしているじゃない!」
「あっ、本当だ! 君の言う通りでナンパしている!」
「でしょう?」
「うん」
「可哀想に……」
「だね……」
「行こうか?」
「うん」
と、自分達の後方……。元安川の歩道を見詰めながらカップルのお姉さまとお兄さま……。スーツ姿の御二人が会話しているの私の耳へと『ル~、ル~』とプ〇ンプリン物語の火〇人の耳が回るように聞こえてきたのです。
だから私は社会人のお兄さまとお姉さま見ていた方面を注意深く遠目ですが、自分の目を細め見詰めてみれば結構な人……。
そう元安川の川沿いを歩く大人の人達や家族連れ、恋人通しに、友人、知人とグループ歩く真面目な他校の男女の学生達も、立ち止まり見詰め、確認することはないですが。
みなさま歩きながらの見返りで後ろを振り向き、何かしらを見て確認だけすれば、素知らぬ振りで歩き、その場を過ぎていく様子がですね。私の瞳に映ったから。先ほどの大人のカップルさまの会話の様子だと、我が校の生徒達が不良達から、《《強引お茶の御誘い》》を受けると言ったトラブルに巻き込まれているようだから。
好奇心旺盛な私はついついと気になり、あの日は踵を返して逆戻りを……。
まあ、いかねばいいのに、様子を窺いにいく私でした。
◇◇◇




