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第103話 特攻隊のお仕事を始めます! (3)
特攻隊長の野村先輩が竹刀でトイレの床を一発叩けば。
「「「「「…………」」」」」
トイレ内は『シーン』と静まり返り沈黙……。
「あんた等うるせぇんだよ。うち等に喧嘩を売っているのか~? あぁ~!?」
と巨躯が自慢の……ではなく……。おっと失礼しました……。ぽっちゃりが御自慢の我が【堕天使】の特攻隊長の野村先輩さまが大変に太く重たい声音でトイレ内で叫ぶと──。
トイレ内で屯していたヤンキースの姉ちゃんさま達は慌てて下を向き──。大変に恐ろしい、鬼のような形相をしている野村先輩さまとは目を合わせないようにしつつ下を向いて、
「「「「「…………」」」」」
また沈黙……。
「ほら、ポケットにあるもんだせよ、お前等……」
今度は野村先輩さまに代わって我が【堕天使】の特攻隊の副長をしている篠田先輩さまが荒々しく、下を向くヤンキースの姉ちゃんさま達へと任意ではなく、強制でポケットの中にある女の子の大事な物を出せと告げるのでした。
「ああ」
「ほら」
「やるよ」
「これしか持ってねぇし」と。




