シャークアイン敗れる
熱い熱い。
苦しい。
やばい生命力の九十三パーセントは削られたぞ。
まだスキル発動しないのか。
する前に死んじゃうぞ。
ハーゲンダッシュは言った。
「あいつ、何をしようとしているんだ」
「もう少し」
「次は電気だ」
「ぐあああ!」
「さらに黒魔法」
「あああ」
つ、次食らったら死ぬ。
「はああ!」
俺はシャークアインのパンチを寸でで避けた。
いくら何でもそこまで無茶は出来なかった。
しかし避けた俺にもう一発パンチが。
「ぐっ」
俺は跳ね飛ばされダウンした。
すると光の膜が俺の周りに出来た。
「何だあれは」
「『魔法耐性超アップと吸収壁』、限定使用だ」
「どうするつもりなんだ」
「次は稲妻を降らす」
暗雲が垂れ込めた。
「俺に効くかな?」
「あんたじゃない、俺にだ!」
何と俺の体にまともに落雷が落ちた。
「あっ!」
「焼け焦げる気か!」
「何だ? 何をする気か?」
「スキルのおかげで稲妻に耐え電気を吸収できたぜ。行くぞ!」
俺はエアショットの構えに入った。
「馬鹿の一つ覚えのエアショットか」
「違う、稲妻の属性を混合した稲妻エアショット、食らえ」
「何!」
稲妻エアショットはシャークアインに命中した。
「ふ、防げない!」
「そりゃそうさ、属性を混合して撃ったんだから」
「ぐあああ!」
激しい神術の威力にシャークアインは左半身が焼けて切れた。
「くっく」
「もう、あんたの負けだよ」
「く、くそ、こんな奴に!」
ところが更に伏兵が登場した。
「副将軍カーリアン!」
三十代のはげた男が二十人部下を連れて来た。
「こいつらは神族ハーフだ。よって貴様らは同族殺しは出来んだろう。どうする?」




