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召喚獣特訓

3月14日改稿しました。

 ティルは言った。

「さて、特訓するけどエクスド軍は確かに強いけどそれとは別に『対神族用部隊』があるの。軍は神族の力を恐れていて騎士や兵士の他に魔王が討伐される前に魔方陣に隠しておいた強力な配下の魔物を差し向けてくるわ。そいつら非常に強いからだからこそ特訓の必要があるの。貴方は空と大地のエネルギーを受ける事で経験値がぐーんとましレベルアップが速くなるわ」


 俺は目を瞑り深呼吸した。

 すると本当にエネルギーが集まってくる。

 これで成長効率がアップだ。


 俺とティルは既に五キロ家の周りを走っていた。

 疲れるんだけどでもこの程度じゃ全然だめだと分かっている。

 今レベル七。


「もっとピッチあげるわ」

「はい」


「さらに、短距離瞬発力を上げるため反復横とび二百と五メートル長短距離ダッシュ」

 きつい。


「次は足腰を徹底して鍛える為反復横跳びを集中してやるわ」

「反復横跳び?」


「貴方の特性を生かすため。あまり疑問に思わず十回やって」

「はい」


 俺はそんなに疲れずやって見た。

 少し息が乱れた。


「少しスピードが遅いわね。もう少し速く出来るわ。はい」

 ティルは両手をパンと叩いた。


「良し」

 俺は今度はさらに速くしようと二十回やった。


 さっきより汗がにじみ出る。

「今度はもっと速く三十回やって」


 再度パンというティルの手叩きで開始した。

「少し疲れ始めた」


「うーん、少し遅いわねえ。今度は五十回」

「だんだん増えてるな」


 ロミイが言った。

「これってどういう特訓?」


「近距離でのダッシュ力や瞬発力を上げるのよ」

「でもスカーズさんって目的に疑問持たないんですね」


「素直だからよ、素直な人は吸収が早いわ。はいもうちょっと」

「つ、疲れて来た」


「はいはい弱音吐かない、貴方は大地の神だから足腰強いわ。それを生かしてダッシュ力を上げるのよ」

「腿が痛い痛い」


「大丈夫! 貴方は四倍のスピードで成長するから一時間で四時間分、一日で四日分になる。これを毎日二、三時間」


「え? これ地味にきついんだけど。戦い方や神術の練習の方が良くない?」

「貴方のこれからの戦いに必要なのよ」


 俺は反抗しなくやった。

 俺は転生前からそうだったけど、スポーツのコーチの「これ効果あるの?」と言う事を疑問に思わずやる性格だ。


「痛い、地味に痛い」

「地味だからこそ効果があるのよ。次は十メートルのダッシュを連続よ」


 これも凄くきつい。

 スタミナより瞬発力重視だ。


「十メートルダッシュのタイムを上げるわ。これによりヒットアンドアウェイや踏み込みを上げるのよ」

「まじできついんすけど」


「頑張って今は。私も地味な練習よくやったし今もやってるよ。二人が寝てから外でやってるよ」

「知らなかった」


「貴方は空の神で気流に上手く乗れるんでしょ? それもプラスして速くなろう」


「スタミナはいいから、十メートルダッシュを繰り返すのよ。三日でだいぶ変わるわ」

「本当に?」


 終わったらスクワット二五〇回

 足ががくがく。

 この時点で限界っぽかった。


 さらに木刀を持っての剣術指南。

 腰が入ってない俺を叱咤するティル。


 腰が痛くなってきた。

 上半身も汗まみれだが。


 休みたいと言葉が出そうになった。

 でも彼女は疲れてない様でひとすじの汗が頬にあった。


 俺の為に汗を流してるんだ。

 なら俺も期待に応えよう。


 夕方まで続く。

 すると俺のレベルはもう十まで上がっていた。


「こんなに上がるんだ!」 

「だからこそ期待してるのよ」


「さらに特訓ラスト、攻撃用神獣召喚。これはとても疲れるわ。神獣『白風狼』の召喚よ」

「神獣白風狼?」  


「今から召喚のやり方を教えるわ」

 疲れてはいたが説明と祈りの実践が続く。


 ティルは召喚して見せた。

「音波で相手にダメージを与える神獣よ」


 そしてもう一匹召喚して見せた。

「さらに今度はゴーレムの様な岩巨人、神獣鋼鉄岩石男よ。これで強力な攻撃を防ぐ壁になってくれるわ。でも動き自体はとても遅いから当てるのは難しいから壁やくね」 


「後ね『パラメーター能力振り分け』って言う神族特有のスキルがあるの」

「パラメーター振り分け?」


「そう、レベルアップ時にどの能力を伸ばすか選べるの」

「ゲームみたいだね」


「げいむって何? でこれを貴方の成長に置き換えると、貴方は『防御』『回避』を大きく上げると良いわ。そして剣術の伸びは犠牲にして」

「何故?」


「貴方は直ぐには腕力と剣術の腕は上がらない。その代わり神術の遠距離攻撃と防御と避けるスピードを上げるの。例え遠距離攻撃でも反撃が来るでしょ。すぐやられたらそこでおしまい。だから頑丈な体を作りかつ回避するスピードを高める。じゃあ今から私の素手攻撃避けずに全部受けて」

「え?」


 ティルは俺を殴った。

「いてえ」

「耐えて。まだ本気じゃないわ。はあ!」


「いた!」

「痛みに耐える程大きく防御に振り分けられるようになるわ」


「痛い、痛い!」

「頑張って! 頑張って!」


 ひとしきり二十発ほど受けた。

「よく頑張ったね。これで大きく防御が上がるよ。例えばあのゼッツリオンに殴られても。じゃあ今度は避ける練習よ」


 ロミイが来た。

「二人だけで私は蚊帳の外?」


「少し休憩しましょう」

 俺は話した。

「ティルは何故そんなに勉強とか頑張ったんだい?」


「親が言ったから。朝から晩まで勉強勉強で。受け身と言えば受け身なんだけど物心ついたり自分で判断出来る前に親が猛プッシュしたの」

「へえ」



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