決着
俺達は皆で力を合わせてバリアを支えていた。
皆が俺に手を付けてくれる。
実は神力は他人に分けるとか流し込む事が出来るわけじゃない。
だけど大きな心の支えになった。
「うおお」
「あいつの方がパワーが上だ。もう少し踏ん張らないと」
しかし俺の神力も時間とエネルギー消耗によりどんどん下がっていく。
「これじゃこっちのパワーが弱まって押し切られるのは時間の問題だ。かと言ってエアショットみたいに撃ち返しても押し返される」
ふと母さんの言葉を思い出した。
「もしどうしても分かり合えない相手がいたらこれを使いなさい」
「あれを使うしかないか。でもどうやって当てよう。そうだ圧縮型防御向上バリアを自分だけにかけるんだ」
俺は自分一人の周りギリギリにバリアをかけ、かつ元のバリアも皆を守る為そのままにした。
「行くぞ!」
俺はシャークアインの波動の中を弾丸の様に突き進んだ。
そして遂に彼の顔前のスキがある所に来た。
「これを食らわせる」
母さんの言葉。
「例えどんな相手でも命を取ってはいけません。また怒りのままに復讐したりしてはなりません。もしどうしてもの時はこれを使いなさい」
それは「ピンポイント・エアショット」と言った。
脳の神経目掛け撃ち込む弱めのエアショット。
その代わり凄い精度を必要とする。
遂にシャークアインに当たった。
「あ、あう」
「どうなったんだ一体?」
「彼は記憶を失ったんです。邪心も」