心のある機械を
「ドラゴンはお前が操れ」
「え?」
ワーグはロッドロンに言った。
「え? じゃない製作者のお前がやるんだ。いい気分だろう自分の作品が悪事に加担しわが軍に貢献出来るんだ」
ロミイは叫んだ。
「ロッドロン博士に罪を負わせる気⁉」
「どうせこんな奴罪が深すぎて学会はおろか世の中全てから追い出される。ならば我々の悪事の手伝いをする事が最大の償いだはっはっは」
ウィッセルムは言う。
「貴様はお金がない事と気が弱い事で我々や自分の欲に逆らえず悪事に加担し兵器を作った。確かに貴様は天才かも知れないが気が弱い為に悪人になったな!」
俺は言った。
「違う! ロッドロン博士はすばらしい学者だ! お前らが全部悪いんだろ!」
ロミイは言った。
「ロッドロン博士は技術だけでなく私に感情を与えてくれた! 私が泣いたり笑ったり出来るのも博士のおかげよ!」
ワーグは言った。
「お前は黙って殺人兵器だけ作ってればいいんだ感情のある機械など笑わせるなそんなの何の役に立つんだ!」
俺は言った。
「感情があるからこそ俺はロミイと友達になれたんだ! それにロッドロン博士は殺人兵器ではない優しい機械を作りたかったんじゃないですか! なら皆許してくれるはずです!」
「うるさい奴だなさっさとあいつらを片付けろ」
「……」
ロッドロン博士は黙っている。
「ロッドロンさっさとやれ!」
ロッドロンがやむなくリモコンスイッチを押すとドラゴンは火を噴いた。
十メートルは射程距離がある。
「凄い火だ近寄れない!」
「普通の生物には肺活量があるから息継ぎをしなければいけないがこいつは機械だからいくらでも吐けるぞ!」
「くそ!」
俺はエアショットをドラゴン目掛けて放ったが全く効き目がない。
「稲妻エアショットは今は撃てない、ならエアショットを撃ち続けてやる」
ティルも前に出た。
「超ワイド攻撃光魔法!」
扇形の巨大な矢の様な光魔法を放ったがこれもあまり効かない。
ウォレンも重力魔法を放ったが効かない。
そのうち二発目の火炎が来た。
「うわあ!」
「エアカッターだ!」
「やっぱり上級神術でないと効かなそう。スカーズ使えないの?」