ドラゴン
4月15日改稿しました。
しかしそれもつかの間だった。
空を覆い染める様に巨大な魔物が飛んでやって来た。
「竜?」
「十五メートルはあるぞ!」
「来たな!」
アローザーが言う通り十五メートル、いや尻尾も合わせれば四十五メートルはある。
我々に絶望を感じさせるに十分な大きさ
そして巨大な赤い竜はその大きな姿を誇示するかのごとく飛び回った後、ワーグの近くにどっしりとすさまじい重量を表す音と共に着地した。
ワーグは誇らしげに言った。
「この竜こそ君達ご存じのロッドロン博士が作った我が国最大最強の人造怪物なのだよ」
ロミイは驚いた。
「ロッドロン博士が?」
「そうだ、くっくっく」
何と後方から兵に連れられロッドロンは現れた。
「博士!」
「そうだ、こいつが命欲しさに巨大兵器を言われるままに作った頭は天才でも根っから気の弱い天才科学者だよ。さて、このドラゴンにはさしもの君達もかなわんと思うが。大人しく降参したらどうだ?」
「そんな事出来ない!」
「なら死んでもらおう! 行け!」
まずドラゴンは巨大な翼を広げると周りの物が全て飛んでしまいそうな激しい風を起こした。
「エネルギーには無限太陽炉が使われ装甲もコーティングされている」
「くそ!」
試しにエアショットを放ったが、命中したにもかかわらずドラゴンはまるで吸収するかのように弾いた。
「ならさっきの稲妻エアショットを、あっ」
俺はパワーの使い過ぎでふらついて倒れた。
「はっはっは!」
「俺達は負けない。ここまで来たんだ」
ティルやウォレンも魔法で攻撃した。
しかし跳ね返されてしまう。