猛攻と反撃
2025年6月6日改稿しました。
「手裏剣地獄を味あわせてやる!」
三人は分身状態で我々に向け手裏剣を連射した。
勿論俺には誰が本物か分からないし動きも見切れない。
しかし素早くロミイが立ちはだかりかばってくれた。
「何だあの女は! 手裏剣が通じんぞ!」
「まずあの女の動きを封じろ」
趙と魁は重り付きロープをロミイの体や足に投げつけて転ばせた。
「しまった!」
「よし! あの小僧を狙え」
そして俺に向かってくる。
その間ティルは集中していた。
「はーっはっはっ!」
俺に迫ってくる三人、いや九人。
駄目だ俺の実力じゃ見切れない。
「見切れない!」
「はあ!」
しかし一方、ティルは奴らの分身を見切り、宇の本物に切りかかった。
慌てる宇。
「くっ、見切ったか!」
しかし他の二人は俺に向かってくる。
「エアカッター!」
俺はエアカッターを放った。
しかしこれは二人の体をすり抜けた。
俺は連射が出来なかった。
「次が撃てない!」
その俺の隙を突き二人は攻めて来た。
「手裏剣地獄!」
「クナイ地獄!」
魁は分身状態の手裏剣連射で、趙は俺の周りでかく乱しながらクナイで切りかかった。
俺の胸や腿に手裏剣が刺さる。
「ぐあああ!」
クナイ攻撃であちこちを切られ俺はもう立っていられなくなってきた。
ティルは隙を見てこちらを光魔法で援護して来た。
しかし奴らは隙がなくこれもかわされた。
さらにクナイが俺を襲う。
俺はあおむけに倒れた。
「そろそろ止めか」
と二人が近づいたその時凄まじい地震が起きた。
「何だ!」
俺の特殊スキルが発動して地盤沈下が起きた。
「ぐあああ!」
三人共地面に飲まれた。
ところが趙だけはジャンプして脱出した。
「俺は土とんの術も慣れててね」
「まずい!」
と思った瞬間趙を稲妻が直撃した。
さらに魁の首をティルが蹴りで折った。
「やった、どころじゃない完全に負けだ。まぐれだ。俺はあいつらの動き見切れなかったし、複数の相手にエアショットを撃つ技術も俺にはまだない。またあんな奴らが来たら今度こそ負けるかも。時間はないけど特訓すべきか。『複数の相手への技』を」