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(二)-16
それ以降、直美は大学生活の合間にアルバイトに行き、ときどき誠とデートをした。そして家に帰ると、毎晩自分の父親の相手を強制させられた。
四日目にはさすがに父も「もういいだろう」と妻に告げたが、直美の母親は首を縦に振らなかった。
素子は自分の娘の体で絶頂に達する自分の夫の行為を見せつけられるたびに、直美に対する黒い感情が腹の底から続々と湧き出してくるのを止めることができなかった。こんな娘、不幸になればいい。そう考えるまでになっていた。そして、娘に彼氏との付き合いをやめるように言ってきた。
素子の行為はその後エスカレートしていき、挙げ句の果てには直美と誠の待ち合わせ場所にまで顔を出すようになった。最初は遠くから見るだけだったが、やがて誠に近づいてきて自分の娘と付き合うのをやめるよう、誠に言うのであった。
そんなことがあっても、誠は直美と一緒にいることを選んでくれた。直美にとってはそれに愛を感じた。
しかし、それは同時に母素子のイライラをさらに募らせることにつながった。
(続く)