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(二)-15

 「お前がいいというなら」と父は念のため予防線を軽く引いてみた。しかし、傍若無人なまでに強硬な、まるで大量の土砂砕石を運ぶダンプカーが高速で突っ込んで来るような勢いの妻に、それは一瞬にして雲散霧消させられてしまった。

 抵抗して「やめてよ」と声を上げる娘の直美の顔をひっぱたくと、その母親は自分の娘に「何を言っているの、親の言うことは絶対なのよ!」と怒鳴りつけ、自分の父親に奉仕するよう迫った。

 結局その勢いに押され、威はそれを受け入れた。直美も受け入れざるを得なかった。その行為が終わるまで、母親はずっと二人の行為を監視した。


(続く)

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