表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

必要性

作者: 楪 ありす

私は、永遠の命を手に入れた。

それは自ら死を望まない限り行き続けることが出来る薬を飲んだのだ。

あらゆる病気に対応しており、鬱などの精神病にもならないので、死を望むことはあり得ない。

私は永遠といって良い体になったのだ。


もう何十年研究してきただろうか。私はもう長くない。

自ら実験台になり試してみるのにぴったりだった。


もうすることがなくなったとき、自殺未遂を遊びとしてするようになった。

死というものからかけ離れた今、何も楽しくないからである。

痛みはあるものの、恐怖は無く、どんどんエスカレートしていった。

ある日、彼は屋上にいた。そしてすぐ飛び降りた。彼の耳には風と悲鳴しか聞こえず、快感を感じていた。




一人の男。いや、肉の塊はまだ生きていた。

もう人間とは言えない、肉片達は永遠の命を憎んだ。

後悔や悲しみではなく、寂しい気持ちとこのまま生きていくことへの不安を感じていた。

それすらも時間と共に消えていった。

意識はあるが、何も考えられず、人々を襲った。


それはまさしくゾンビであり、人間の本能であった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ