表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/430

97.自由時間

最近一話分が長くなってますね・・・またいつか急に短くなるかもしれません。まぁ、話の内容によります。

 食事処でも周りの冒険者から握手をねだられたり、グータッチを頼まれたりと良く分からなかった。人気がニック並になっている上で【旅人】なので高嶺の花感が無いのだろうか?だとすると少し悲しい。


 お昼ご飯はテイルに適当に選んでもらった。文字は何となく読めるようになったが、どんなものかが分からないのだ。

 結局、8人でも十分な量の大皿と、酸味の効いたサラダとふかし芋が全員の手元にいった。なんでも、大皿の肉料理と芋が合うらしい。


「おぉ、街の料理というものは美味いですね。」


「ボクは、これ結構好きだな。酸っぱいのが良いね。」


「え、これ酸っぱいの?私酸っぱいのは・・・」


「ミア、酸っぱいの駄目か?」


「はい・・・すいません。」


「いや、気にするな。じゃあこれ俺が貰っていいか?」


「あ、どうぞ・・・」


 ミアは酸っぱいのが駄目らしいが、その他は獣人の口にも合ったようだ。お代はアルバルトさんが出してくれた。今日はゆっくり休んでもらうなり、運動するなりだな。俺は、少し買いに行きたいものがあるが。


お昼ご飯を終え、獣人のみんなが泊まる部屋を借りた。ホテル形式の方だ。ここナシヤットは特に観光地でもなく、特に有名な何かがあるわけでもないので、ほとんどが貸し住居型の部屋になっていた。まぁ魔王軍関連のこともあり、ホテルに泊まっているのは他の街から来た冒険者が数人だけだったが。


「じゃあ一旦解散としましょう。部屋でゆっくりするのもよし、あそこにある訓練所で戦いに備えるもよし、街を見て回るもよし。テイルは部屋の掃除、頼めるか?俺は買い物と、依頼受けてくるから。」


「ちょっと待ちなさいよ!今から依頼を受けるの!?怪我したらどうするのよ!」


回復促進(リバイバル)あるから一日で治るし、金がないんだよ。」


「・・・まぁハルカなら大丈夫かしらね。じゃあ稼いできて。」


「あぁ。」


「そうですか・・・ハルカさんと模擬戦もしてみたかったですが・・・」


 いやいやイディアさんと模擬戦なんて魔法ガンガン使うしか勝ち筋ありませんから!絶対怪我させちゃいますから!───まぁテイルが快く掃除を引き受けてくれたことはありがたい。時間も無いし、さっさと依頼を受けに行こう。

 リーアとミアは明日動くから今日は休むーとか言って街を見学しに行った。ちなみに2000シェルずつ渡している。タム兄弟は各々トレーニングをしている。イディアさんは、ニックに模擬戦を頼みに行っていた。まぁニックなら上手く相手してくれるだろう。



「何か御用でしょうか、ハルカ様!」


「様はやめてくれませんかね・・・Dランクの依頼を受けたいんです。これ、魔銅板です。」


「はい。―――Dランクですとこれですね。」


 どれにするか・・・報酬の高いやつが良いな。―――お、これは!確か素材が高く売れるんだよな。


内容:チェイスの討伐、場所:砂煙の平野、依頼主:ギルド、報酬:1匹につき400シェル


「すいません、これお願いします。」


「チェイスの討伐ですね。チェイスの特性はご存じですか?」


「えっと・・・一発で仕留めないと棘を飛ばして来て、再生能力が高い、でしたっけ?」


「流石ハルカ様ですね!では、いってらっしゃい!」


 砂煙の平野、正式名称ピソイム平野は、ここナシヤットの北東、スレム大森林の北だ。俺が最初に雷の殲滅魔法を撃った場所でもある。今の俺のスピードなら急けば1時間かからないだろう。



「よし、っと着いたな。」


 砂と低草が一面に広がっている平野が目の前に広がっている。魔力探知(ディテクション)で地面から建っているものを探す。チェイスは見た目サボテンなので、地面近くの低い場所から探せば簡単に見つかるのだ。


「1、2、3、・・・8、・・・13。13匹発見!殲滅開始!了解ボス!突撃ー!」


 とか何とか遊びながら、できるだけ時間を掛けないように倒していく。

 こちらから衝撃を与えない限りは動かないので、近付いては斬る、を繰り返すだけだ。この後に予定している事もあるので、魔法は使わない。1時間程で魔力探知(ディテクション)の範囲内、半径数km内のチェイスは全部倒した。倒し終わった奴は無限収納(スナフ)に入れている。


「よし、じゃあ帰るか。」



 ギルドに帰ると、ジュースを飲みながらくつろいでいるテイルを見つけたので、訓練所へ行ってチェイスの解体を手伝ってもらった。そうだ、買い物に行く前に一度テイルに相談するか。


「なぁテイル。一個プレゼントがあるんだけど。」


「え?ハルカが?私に?プレゼント?熱でもあるの?」


「いや大丈夫だから。それに、そんなプレゼントって程のものでもない。―――これなんだけど。」


 無限収納(スナフ)から、グルシュ王国で買ったまま渡しそびれていた、魔力の塊を発射する銃を渡す。


「あら、魔力銃じゃない。いつ手に入れてたの?」


 これは魔力銃と言うのか。簡単に覚えられてなによりだ。


「ちょっと、グルシュ王国でな。テイルにあげるのと、獣人の皆にもあげようと思ってるんだけど、どう思う?」


「そうね、良いんじゃない?腰に付けておけるように、ベルトも一緒にあげると良いわよ。」


「なるほど、ベルトか。買いに行く前にテイルに相談して良かったよ。とりあえず、これはあげるから。」


「魔力は入ってる?」


「あ、忘れてた・・・。これってどれぐらい入れられるんだ?」


「多分無限に溜めておける筈よ。皆にも配るんだったら、ハルカの魔力を7等分した量入れてもらえれば十分よ。まぁ明日も追加で貰うけど。」


「MP切れ起こさせるつもりか?」


「ここは安全なんだし、魔法は使わないでしょ?」


「まあそうだけど・・・7等分か。450ぐらいかな。」


 灯光(ライト)を使う時のように、魔力銃にそのまま魔力を流していく。数値は分からないが、絶断壁(プロティシーマ)6回分弱と思って入れた。・・・最初に絶断壁(プロティシーマ)を使い始めた時と比べると魔力量が桁違い過ぎて自分が怖くなってくるな。


 さて、素材を売って、報酬貰って、買い物に行きますか。

感想、誤字報告、ブクマ登録、高評価、お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ