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95.上位5名

平成最後の日ですね。

実は明日から投稿4ヶ月目です。

令和でもよろしくお願いします!

「すいません、ハルカです。カルトさん、いらっしゃいますか?」

「あ、テイルも居まーす。」


「どうぞ、お入り下さい。」


「失礼します。」

「おじゃまします。」


 ナシヤットに帰らなくてはいけなくなったことを伝えにカルトさん、村長の家に来ている。それに、直ぐに用意できる戦力をであてがあると言えば、ここだ。


「急にどうされましたか。」


「それが、直ぐにでも街に帰らなくてはいけなくなってしまったので・・・」


「何か、あったんですか?」


「ええ。俺達の街に、魔王軍からの宣戦布告がギルドにあったらしく、帰ってくるよう連絡がありまして。」


「何と!魔王軍ですか!やはり、お二人は頼られているのですね。」


「その事で、少しご相談がありまして。」


「この村から数人、戦いの強い人達に一緒に来て頂きたいんです。」


「・・・それは、戦う為、ですか?」


 カルトさんの顔が暗くなり、眼光だけが鋭くなる。不味いことを言っただろうか。


「あっ!そういった事が駄目なようであれば、無理にとは言わないのですが・・・」


「いえ、我々の戦力がお役に立つかどうか・・・」


「そんなこと無いですよ!リーアなんて、俺も負けかけましたし。」


「そうですか?では、村の中から戦いに優れた者達を集めます。いつ頃、出発しますか?」


「早いほど良いのですが・・・37時ぐらいまでに集める事って・・・」


「分かりました。お二人の為なら、直ぐにでも全員出て来ますよ。37時に、またここに来て頂いても?」


「分かりました。では、よろしくお願いします。」


 カルトさんとの話を終え、一度家に戻る。移動中の食料は、基本森の中で調達するとして、お昼ご飯のためにテイルが貰っていた残りの食材を調理し、無限収納(スナフ)に入れておく。

 森の中での魔物との戦闘も考え、剣の手入れは欠かさない。


 そういえば、魔王軍が来るからとか言って呼ばれたけど、俺達ってまだDランクなんじゃ・・・特にテイルは・・・まぁ、考えない事にしよう。他にも強い冒険者が集められているだろうし、そんなに重く考えなくて良い。



──────────────────



 約束の時間にカルトさんの家へ出向くと、そこには既に数人の獣人、それも見覚えのある人がほとんどだ。


「ハルカさん、テイルさん、この村の実力上位者5名をお貸しします。少しでも役に立てばと思います。」


 集まった5人というのは、リーア、タムさん、ティムさん、トムさん、そして知らない人が一人だ。


「皆さん、お集まり頂きありがとうございます。どうか、よろしくお願い致します。」


「ハルカ、そんなにかしこまらなくても良いよ。ほら、ボク達って基本戦いたい人だから。」


「そうですよ。あ、私はお話するのは初めてなので、自己紹介を。ゼイアイディア、と申します。イディア、と呼んでください。」


 俺よりも数十cm身長が高く、がたいの良い男性だ。毛が長く、牙が見え隠れしている。そして、明らかに強いオーラを放っている。


「イディアはボクなんか比じゃないぐらい強いからね。ハルカが魔法を使わなければイディアが勝っちゃうんじゃないかな?」


 ほぅ、あのリーアにそこまで言わせるのか。前にリーアは村で二番だと言っていたから、この人が一番強いのだろう。

 その時、遠くから声が聞こえた。───と思ったら、すぐそばまで来た。


「お姉ちゃん、私も行きたい!良いですよね?ハルカさん?」


「ミア、これは遊びに行くんじゃないんだぞ。ハルカさんとテイルさんの足手まといになるかもしれない。」


「おじいちゃん、私も強いんだよ?」


 そうか、カルトさんはミアの祖父に当たるんだった。


「確かにミアは動きは良いわ。けれど、今回は危険だから・・・」


「大丈夫ですよテイルさん!自分の身ぐらい護れます!」


「まぁ別に前線で戦わなければ比較的安全じゃないか?どうせテイルも後方支援だろ?ミアがどうしても行きたければ、俺は反対しないけどな。」


「ありがとうございますハルカさん!」


「うーん・・・それじゃあ、絶対に怪我と足手まといにはなるなよ?」


「分かってます!」


「よしじゃあ行ってこい!可愛い子には戦を、ってやつだ。」


 また俺が知ってるのと少し違うことわざが出てきた。まぁ村長からの許しも貰ったし、ミアも一緒かな。つまり、俺+獣人トップ5人+ミア(+テイル)か。


「ねえハルカ。今凄く失礼なこと考えてなかった?」


「え!?い、いや。考えてないけど!?」


「そう?」


 魂のつながりとは怖いものだな。時に命を救い、時に命を脅かす。今後は気をつけよう。



「それじゃあ、お世話になりました。」


「はい。本当は村全体でお見送りしたかったのですが・・・」


「いえ、あまり大事にしてもなんですし。」


「そうですね。では、お気をつけて。」


 そうして俺達8人は集落を出た。森の中は移動速度を最高まで引き上げる。先頭集団は、俺、リーア、ミア、イディアさん。少し遅れてタム、ティム、トム兄弟とテイルだ。テイルは森の中をスキルで移動するのに慣れてきたみたいで、前よりも少しスムーズになってきている。

 魔物との戦闘は出来る限り避けるため、俺が常に魔力探知(ディテクション)に集中し、道を決める。日が落ちても、狼の獣人は暗闇でも目が見え、俺とテイルには暗視(ノクター)があるので、構わず進み続けた。



集落内順位


1.ゼイアイディア、20歳

2.リーア、17歳

3.ティム、19歳

4.タム、19歳

5.トム、19歳

―――

8.ミア、16歳

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