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80.おやすみなさい

何だかまた文章が雑に・・・温かい目で見てやってください。お願いします。

 俺の無限収納(スナフ)の中に入っている魔物は、簡単に言えば、ヘビ、ヒラメ、タコ、イノシシ、サソリ、パウパティ、ゴブリンだ。

 訓練所には他にも騎士や冒険者が居たが、部屋の角で作業を開始する。ミアには、魔力と気配の認識を阻害するように魔法を掛けた。何も居ないように見えるところでナイフが動いていたら恐怖なので、視覚では認識出来るようにしているのだ。


 空間に認識阻害魔法を掛けているので、魔物の死体が出てきてもそんなに気にされる事はない。


「まずは簡単なものから行きましょう。」


「よろしくお願いします!ミア先生!」


「では、最初にグレイバスからです。これは、そのままでも売れますが、個別で売れる素材があります。それを回収しましょう。」


 グレイバス、レッサーグレイバスから取れる素材は、トンビ、と呼ばれる部分、つまり嘴だ。確か日本では食用だった気もするが、こっちの世界では、身は食べ、トンビは武器の一部として加工されるらしい。


 ベムは頭のてっぺんから尻尾に向かって切り込みを入れ、開く。内臓は捨て、身を売る。ボアシシも同じく、内臓は捨てる。肉は食用、骨は装飾品や装備に使われる。特に牙は武器に加工する為に高価で売れるらしい。


 スカラピアから取れる素材は少なく、ハサミ状の尻尾のみだ。こちらも武器に変わるらしい。


 パウパティは前にもやった通りだ。毛と骨と肉が売れる。内臓は捨てる。

  

 一番厄介なのがゴブリンで、牙を取るのは簡単だが、ゴブリンの腸を傷つけずに取り出す必要がある。ゴブリンの腸は薬となるらしい。ただ、これは臭いもキツく、触り心地も良くない。実際汚い。それでも黙々と作業を進めていくミアに少し驚いたのは事実だ。


 タイラメはそのままが一番高く売れるらしいので、そのままだ。ちなみに時間の止まった空間で保管していたので、鮮度抜群だ。


 一通り解体が終わり、捨てる内臓などは燃やす。

塊炎(ファイアボール)!」


 完全に焼き終わり、取った素材は売りに行く。血や無駄な肉が付いていないように、洗浄(クリセント)を使った後だ。

 特に誰にも声を掛けられること無く、部屋を出ることができた。

 ただ、時間も時間でお腹が空いているのに、内臓の見た目や臭いを思い出して何も喉を通りそうにない。今夜は食べなくていいか。



「すいません、これらを売りたいんですけど・・・」


 無限収納(スナフ)から、掌からマジックのように次々と出てくる様々な魔物の素材を見て、職員の人は少し驚いていたが、普通に対応してくれた。


「えーっと、合計で98000シェルになります。」


 おっと・・・思っていたよりも高く売れた。どうやらスカラピアが高かったのと、ゴブリンの数が大量だったかららしい。


「ミアには解体を手伝ってもらったし、半分の49000シェルはミアのものだ。」


「えっ!?いやいや!貰えませんよ!今までの御恩が手伝っただけで返せたとは思っていませんが、流石にお金を受け取ることはできません!」


「いや、でも、ミアが居なければ売れなかったし・・・」


「テイルさんだって居るじゃないですか。とにかく!私は受け取りません!」


「そ、そうか?」


 流石にそこまで拒否されたら無理に押し付けるのも良くない。ここは大人しく全額貰っておこう。


「そろそろ時間も遅いし、風呂入って寝るか。」


 俺が浴場に向かおうとすると、ミアが肩を掴んできた。


「どうせならテイルさんにおやすみの挨拶ぐらいしてからにしたらどうですか?」


「ん?あぁ、そうだな。じゃあちょっと寄ってくるわ。ミアも、おやすみな。」


「はい。おやすみなさい。」



 受付の職員の人も、俺達は自由に通していいと言われているのか、顔パス状態だ。他の冒険者からしたら異様だろう。

 既に歩き慣れた廊下を通って、医務室まで行く。


コンコン

「テイル?俺だけど、今入っても大丈夫か?」


「うん、大丈夫よ。」


「・・・本当にか?」


「ええ。」


がちゃ


「どうしたの?何かあった?」


 テイルはベッドの上に座り、カーディガンを羽織っている。そして、俺の目には、先程一瞬だけ見てしまった光景が浮かび上がってきてしまう。


「どうしたのハルカ?顔赤くない?大丈夫?」


 思い出さないようにしようとする程、その光景が鮮明に頭に浮かんできてしまう。

 見た時は気付かなかったような、テイルの横に置いてあった、脱いだ病衣。ミアが投げ捨てた、何と言うか、下着。薄いシーツ1枚で体を隠し、体の輪郭がぼんやりと分かってしまうテイル。


「あ、いや、何でもない。///」


 流石に魂を重ねた仲間で、こういう事を想像するのは良くない。人間として問題だ。俺は自制できる男だ。落ち着け橘遥。大丈夫だ。落ち着け。


「その、俺もう寝るから、寝る前に挨拶しようと思って。」


「あぁ、そうなの。確かに、もう44時ね。私もそろそろ寝ようかな。」


「寝たほうが少しは早く良くなるんじゃないか?」


「でももう殆ど大丈夫よ!明日は出発しましょう。」


「そうだな。それじゃ、おやすみ。」


「うん、おやすみ〜」


 よし、それじゃあ浴場行って、汗と血の臭いを流して、早く寝よう。

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