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59.時間切れ

すいません。更新時間が大幅に遅れてしまいました。ただそれでも一日一更新は頑張ります。

今後もよろしくお願いします。

「これで、終わりよ!」


バシぃっ!


―――Gya・・・


「ふぅ、やっぱりナイトゴブリンはホブゴブリンより強いわね。」


 どうやら俺が終わると同時にテイルも終わったようだ。ルイルも居るところで解体するのは流石に良くないので、とりあえず俺が回収する。


 そして、ルイルはというと―――


「くっ・・・地獄の灯火よ、全てを飲み込み灰と成せ!炎獄(ヘルフレイム)、です!」


───GIsI

ぶぅん


「また、その防御魔法を、使う、です・・・?」


 どうやら結構苦戦していそうだ。今マジックゴブリンが使った防御魔法が厄介なのか、使われた瞬間の表情からして、絶望といった感じだ。残りの魔力もほとんど無いように見える。助けに行った方が良いだろう。


 俺は横腹を押さえながらゆっくりとルイルの方に近づいて行く。


「ハルカ!?あんた何でそんな怪我してるの!?急いで病院まで・・・!」


「だから、その為にも、まずはルイルに手助けしないとだろ。」


 俺は1分、この世界の40秒ぐらいかけて結界の傍まで行き、ルイルに話しかける。


「ルイル、どうだ?大丈夫か?」


「ハル兄!そんな怪我して!さっきの戦いは本当にひやひやさせられたです!」


「それより今はルイr防御壁(プロティーガ)!」


ばぁん


「話してる最中に炎獄(ヘルフレイム)はちょっと酷くないか?マジックゴブリン?───そんな事はどうでもよくて、ルイル、MPが回復すれば、勝てる自信はあるか?」


「・・・勝てるです。今は、あいつの使ってくる防御魔法に対抗できる魔法を撃つだけの魔力が足りないだけです。」


「そうか!それは良かった。あいにく、俺は戦闘に加勢できる体じゃない。でも?魔力は分けてあげられる。」


魔力譲渡(トランス)です?」


「そうだ。よく知ってるな。」


「じゃあ手を結界内に入れてくださいです。ルイが少しでも結界から出たら、結界が解除されるです。」


「分かった。じゃあ、行くぞ。」


 防御壁(プロティーガ)を数回使えるだけの魔力残して、それ以外を全部使って、ようやくルイルの魔力上限を満タンにした。俺の残りも少なかったとはいえ、数値としては結構多かった。ルイル、恐るべし。


「さあマジックゴブリン!ここからが本番です!」


 いやここからって、魔力回復しておいてよく言うよ。まぁルイルが大丈夫と言うなら大丈夫だろう。ルイルの戦いを観察するとしよう、と思ったところで、俺の意識は途切れた。



──────────────────



―――ん、んぅ・・・


「あ、ハル兄、起きたです?」


 目を開けると、柔らかな白の天井・・・ではなく、ルイルの顔だ。


「うわぁっ!」



ごっ・・・。。。



「うみゅ〜・・・です・・・」


「イタタ・・・あっ!ルイル!大丈夫か!?」


 突然のルイルに驚いて体を上げたせいで、ルイルに頭突きしてしまった。


「だ、大丈夫です。そんな動きが出来るほど元気になったのなら、安心です。」


「あ、そういえば・・・」


 今俺はベッドに横になっている。左の胴体に多少痛みを感じるが、外傷は残っていないようだ。


「結局ルイは、マジックゴブリンを倒したです。テイ姉がここまでは運んできたです。多量出血と魔力切れで意識を失ったっぽいですが、ハル兄は結構重症で、肋骨3本が折れて、内蔵破裂まで起こしてたです。こんな短時間でここまで回復するのがありえいぐらいです。」


「そう、なのか。そうだ!今の時間は!?ニックとの模擬戦には、あと何時間ある!?」


「・・・今日はゴブリンから2日後、約束の日の次の日の18時です。」


「じゃ、じゃあ!模擬戦は!?」


「先方のご厚意で、とりあえず今日の30時、出来なければだいぶ日にちが空いてしまう、との事です。」


「マジかよ!?急いで体動かして・・・!」


「駄目です!今無理に動いたら、傷が治りきらないです!」


「そんなこと言っても!今日試合をして勝たないと、テイルが!」


「待っててくださいです。今テイ姉を呼んでくるです。絶対に!ベッドから出たら駄目です!」


 これはマズい。日にちが空いてしまったら、それまでテイルは冒険者としての活動をさせてもらえなくなる。それはテイルが一番嫌っている事であり、俺もそれは避けたい。


 少ししたら凄い勢いでテイルが部屋に入ってきた。


「ハルカ!良かっ、良かった・・・ホントに良かった・・・」


「お、おいおいテイル、泣くなって。泣くほどのことじゃないだろ?」


「ふざけないでよ!死んでたかもしれないのよ?」


「ご、ごめん。でも生きてるんだしさ?今日の模擬戦で、勝ってみせるから!」


「え・・・?何言ってるの?」


「今日俺が勝てば、明日からテイルも親公認の冒険者だからな。任せろ!」


「ハルカって・・・ハルカって馬鹿なの!?」


「そうです!さっきも言ったように、今日は模擬戦なんてもってのほかです!」


 おっと・・・本気でテイルを怒らせてしまったみたいだ。鬼の形相で俺を睨んでくる。―――と思ったら今度は目に涙が浮かんできた。全く、忙しいやつだ。


「私の事なんてどうでも良いの。ハルカの体の事の方が大切なの。どうして分かってくれないの?」


「ぁ・・・その、ごめん。」


「ううん。今は、ゆっくり休んで。何かあったら、この魔道具に触れてね。」


「分かった。ありがとう。」


 そう言ってテイルとルイルは、野球ボール程の大きさの魔道具を俺の枕元に置いて部屋から出ていった。あそこまで言われたら、俺も折れるしかない。


 何もやることが無い。暇だ。―――そういえば大量にゴブリンを倒したからレベルが上がっているだろうか。どうせ暇だし、魔銅板をゆっくり見よう。

 そんな事を思いながら魔銅板に目を通していくと、ある部分に俺の目は釘付けになった。



レベル35


獲得スキル

・・

・・・

・・・・

回復促進(リバイバル)

通常よりHP、MP、傷、病の回復速度が早まる。免疫力も高くなる。生命活動に重要な部分の回復は特に早い。

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