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58.ゴブリンロード

(まだですけど)そろそろ連載2ヶ月か・・・月日が経つのは早いものですね。

「マジックゴブリン!ルイが相手です!輝結界(コンフィリア)!」


 ルイルとマジックゴブリンが、金色の空間に閉じ込められた。


「あれは簡単な魔物用の結界魔法よ。Cランクぐらいの魔物なら、捕まえられるわ。ただ、自分もその中に入らないと持続できないのが厄介のところね。」


 簡単に張れる結界魔法は、自分も結界内に入らないと持続できないのが殆どらしい。つまり、絶対に倒せるという自身が無ければ使用は避けるべきだという事だ。


 ルイルは強いと言えど、相手はDランク。さっさとロードを倒して、加勢しに行ったほうがいいだろう。その為にも、俺は剣を構えてゴブリンロードに向かって走る。


―――GRuu・・・


 ナイトゴブリンが俺とロードの間に入ってきた。が、最近の俺とテイルは魂の繋がりが強くなって来ている。作戦など、話さなくても同じ事を考えているだろう。


 俺はナイトの目の前に来た瞬間に横にズレる!

遠方移動(チェイラート)!さぁナイト!アンタの相手は私よ!」


 ナイスだテイル!これで俺を遮る物は無い!


超攻撃(スーパーアタック)!」



がきぃんっ!



 なっ!防がれた!?頬杖ついてたから絶対イケたと思ったんだがな。 ―――いつの間に武器を出したんだ?・・・というか武器は剣ではない。棒の先に付いた鉄球に無数の鉄の棘がある、あれだ。名前は覚えてないが、あの攻撃を剣で受け止めたら剣が折れてしまうだろう。


 ゴブリンロードは武器を持った手を脱力させながら、ゆっくりと椅子を立った。座っていた時に思っていたよりも大きく、俺の1.5倍ぐらいはありそうだ。

 鋭い牙、大きな筋肉、そして真っ直ぐ俺を睨んでくる目。どうやらロードも本気で戦う気になったようだ。


―――UGAAa!


 ロードは重そうに鉄球を持ち上げた。このスピードなら余裕で避けられるだろう。最悪、絶断壁(プロティシーマ)を使えば良い。―――さぁ来い!



すっ


 消えた!?何処n・・


バキッ!



「ぐっ・・・ぐはっ・・・ぁ・・・」


 左から横腹にクリーンヒット。痛い。痛いが、痛みを通り越してしまった。今まで生きてきた中で、初めての感覚だ。音と感覚からして、肋骨とかが数本折れているだろう。肺に息が入らない。呼吸が出来ない。内臓が締め付けられる。

 喉に何か詰まっているな。―――ごほっ・・・血だ。口の中に血の味が広がる。―――ぅ・・・ブはッ・・・はっ・・・。さらに血を吐き出してしまった。


 ふぅ、動きが速い。攻撃力も高い。ただそれだけなのに、ただそれだけなんだから、勝てるよな!?橘遥たちばなはるか


射氷(アイスバレット)!」


───避けられたか。でも終わらせない!避けた先をまた狙う!



  ガ

    ガ

      ガ

        ガ

          ガ

            ガ

              ガ

                ガ

                  ガ 

                    ガ 

                      ガ

                        ガ


 ちっ、当たってくれないな。もうあれを使うしかないか。


重力指定(パルジート)!」


───GRu・・・


 本当はこのまま強めて重力で押しつぶしても良いのだが、そこまで強めるには魔力が足りない。そもそもこの世界でそんな大量な魔力を持っている人はいないんじゃないかと思うほどの量だ。


塊炎(ファイアボール)閃雷(ライトニング)!」


 どうだ?決まったか?炎が晴れるとロードの焼死体が・・・───っ!

絶断壁(プロティシーマ)!」



がきっ



───GRAaa!


 あの重力の中で逃げてきたのか!?パワーがあると強めの重力ぐらいなら何とかなるのだろうか。明日の模擬戦の時も頭に入れておこう、なんて考えながら俺は剣を振ってロードを斬りに掛かる。


───GUr!

ぶんっ!


 おっと、これは受けちゃ駄目なやつだ。少し横に移動して避ける。鉄球は地面まで一気に振り下ろされた。・・・あれ?避けると隙が生まれるな。


超攻撃(スーパーアタック)!」


 上から振り下ろす!



ぼかっ・・・



 ぐっ、腹を殴られて斬れなかった。───ごはっ・・・さっき傷つけられた内臓がまた弄られて血を吐きだした。武器が無くても攻撃は防げるってか。

 横から振り回してくる!そうだ、絶断壁(プロティシーマ)の角度を調節して鉄球を地面に叩きつけられないだろうか?


絶断壁(プロティシーマ)!」



ぶんっ!

    がきっ


・・・どっ



 よし!まさかこんなに上手くいくとは思わなかった。壁の角度をつけて横からの力を下向きの力に変える。鉄球の棘が地面に刺さってるな。チャンスだ!


超攻撃スーパーアタック!」



かすっ



 避けられたか。でも、ロードが鉄球から離れた今がチャンスだ!地面に半分埋まっている鉄球の柄の部分を持つ。

無限収納(スナフ)開放!」


 武器は奪った。あとは素手の怪物を潰すだけだ。


───GRYaa!


 一度叫んで、真っすぐに突撃してきた。ただスピードがおかしいだけだ。俺は剣先を向けて牽制する、が、止まる気配が無い。しょうがないな。


閃雷(ライトニング)!」


 ロードの前と背中、両側から雷が貫通する。武器を取られた怒りからか、頭が働いていないようだ。雷に打たれて動けずにいる。


塊炎(ファイアボール)!」


 今度こそロードを中心に火柱が立つ。───炎が晴れると、ロードが横たわっていた。ただ、まだ少し動いている。全く、生命力の強い奴だ。横腹を押さえながら近づいて、剣を振り上げる。


超攻撃(スーパーアタック)!」


 首を胴体から切り離して、完全に倒せただろう。俺も半分死にかけだ。戦いが終わったら一気に痛みが戻ってきた。内臓が傷ついているので回復薬(ポーション)は飲めないが、HPは別に少なくない。ただ、傷を治す術が今俺には無い。急いで洞窟から出るだけだ。そういえばテイルとルイルはどうなっただろうか。

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