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48.ご挨拶

少し読みにくい、というか、適当に書いてしまった感じがあります・・・温かい目で見て頂けると幸いです。

 夢の中でテイルに言われた通り、北に向かう。俺が寝ていた所は少し周りに木があり、芝生の様な綺麗に整えられた草があったが、北に15歩ほど歩いたら整備された道に出た。整備されていると言っても、ただ砂を固めただけだが。どうやら、道端の緑がある所で寝ていたようだ。

そのままその道を通って北へ進む。


 何分か進むと、前の方に大きな建物が見えてきた。いや本当に、大きい。───お、あそこに人が居るな。それなりの服を着ているが、泥だらけだ。手にはくわの様な物を持っている。


 俺からもテイルの、いや、ロンド家の豪邸と思わしき建物の前に着いた。さっきの泥の人は・・・門番と話しているな。門番は頑丈そうな鎧を着て、手には槍、腰に剣を備えている。凄いな。・・・あ、さっきの人は中に入っていった。何か用があったんだろう。俺も中に入れて貰えるかな?


「あのーすいません。」


「はい、どうされましたか。」


 門番は見た目はごついおっさんで、声も太いのだが、言葉づかいは丁寧だ。なんだか違和感を覚える。


「テイルに会いたいんですけど、居ますか?」


「あなた、お会いした事がございませんね。この領の方ではありませんね?お嬢様の事を呼び捨てになさるとは、どちら様でしょうか?」


 あ、そうか。テイルは貴族の娘だった。さすがに呼び捨ては不味かったかな。鎧の下から睨まれているように感じる。それより、この領の人間じゃないって、全員顔を覚えているのだろうか。


「あ、えと、友達です。ハルカって言います。ハルカ・タチバナです。」


「タチバナ?聞いたことありませんね。お嬢様とは、どこでお知り合いに?」


「ナシヤットです。えと、グルシュ王国から、シィ砂漠を通った反対側の・・・」


「メーベリオン国ですか?」


「あー、そうです。」


 そういえば俺はあっちの国名を知らなかった。メーベリオンと言うのか。覚えておこう。


「ムーディさんとアイリスさんとも知り合いなんですが・・・」


「ご主人様ですか!?・・・分かりました。確認しましょう。」


 そういって門番は腕輪を口元に持ってきた。腕輪の色が青から赤に変わり、門番が話し始めた。


「ご主人様、ハルカと名乗る者が、お嬢様に会わせてほしい、と。ご主人様ともお知り合いだと言っているのですが・・・」


『ハルカ?───あぁ、あのハルカ君かな?執事を二人付けて応接室へ通してあげなさい。』


「承知しました。ハルカ殿、こちらに。」


「あ、ありがとうございます。」


 何とか中に入れてもらえた。玄関に入る所で、魔法が全解除されるという緑の光線を浴びた。執事服を来た二人、若い男性と老年の男性に連れられて、応接室に入れられた俺は、部屋にあったソファに座ってくつろいでいた。

 部屋はうるさくない程度に煌びやかな装飾品が壁に並び、天井が発する光を反射している。壁の色は落ち着いた白で、ソファはありえないぐらい深く沈む。これまた高級そうな茶色の机を挟み、反対側にもソファがある。



───コンコン


「どうも、こんにちは。」


 ムーディさんが来た。俺は急いで立って、挨拶をする。


「こんにちは。本日はいきなりすいません。」


「いえいえ、お気になさらず。どうぞ、お座りください。」


「ありがとうございます。」


 ソファに座りなおすと、やっぱり深くまで落ち込んでいく。あまりフカフカ過ぎても座りにくいと思うのだが、何故高価なものはフカフカなのだろうか。


「護衛の時以来ですね。あの時は本当にお世話になりました。」


「いえ、仕事ですから。こちらこそ、ありがとうございました。」


「それで、今日は何故こんな遠い所まで?」


「はい、えー、率直に言わせていただきますと・・・テイルさんの事についてお話があります。」


「・・・・・」


「テイルさんは、今ここに居ますか?」


「・・・・・」


「居ますよね?」


「・・・何で、君が娘の事を知っているんだ?」


 そうか、ムーディさんは俺とテイルがパーティーを組んでいる事を知らないのか。それどころか、俺とテイルに面識は無いと思っているのか。でも、確かにそうだ。テイルを連れていきたいなら、テイルの事を知っている人が冒険者の中に居た場合、ギルドで護衛の募集を掛けるのは愚策でしかない。


「えっと、テイルさんとパーティーを組まさせて頂いているので。ムーディさん、この間の馬車の客車、あそこにテイルを入れていたんですよね?」


「そうか、娘にも冒険者の知り合いが居たか・・・フフ・・・つまり君は、娘を連れ戻しに来た、と。そういう事だな?」


「その通りです。テイルを連れていったのには、何か理由があるんですよね?」


 ムーディさんの眼差しが鋭くなる。


「―――なぜ、娘の為にそこまでする?」


「そうですね、パーティーを組んでいる()()ですから。」


「仲間、か。―――少し待ってくれ。今、娘を呼ぼう。」


 やっぱりここに居るみたいだ。というか、テイルを呼んでくれるのか。テイルに合うのは何日ぶりだろうか。

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