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40.もう夕方か

少しずつ温かくなってきましたね。その分花粉が飛び始めます・・・

 これは不味い。とりあえず最初にやる事は・・・目を潰す!


「まず右!」


ぶしゅっ


「で、左!」


ぶしゃっ!


───ぴgいぃぃぃぃ!!


 後ろから足が迫ってきているのを感じとる。口の上、目の横に手をかけて、体を持ち上げ、そのまま足を着いて後方にジャンプ!───実は俺は昔少しだけパルクールと言う競技をやっていた。パルクールは人間の身体能力を極限まで引き出す方法とも言われている。

 足は攻撃を失敗し、俺は足の上空。このまま足を抑えつけて口の中に入れ込む!目が見えていないから俺と勘違いして・・・───よし、口を閉じてくれた!こいつ狩りは上手いけど頭は悪いのか?真水が効いたことから推測するに、切られた足は再生しても、自分で食べると再生しない。


 足は残り5本。あれが同時に来て口の中に掻き込まれたら終わりだ。そうなる前に!脳を刺す!目と目の間!今こちら側に口が向いているから、真上から突きさせば良い!


がきっ


 さすがに足に弾かれたか。後ろから回り込まないと駄目そうだ。


塊水(ウォーターボール)!」


 流波(フラッドヴォルナ)でこの蟻地獄スペースに水流を作りつつ、タコを弱らせる。水流に乗ってタコの頭側に回って・・・


超攻撃(スーパーアタック)!」


ざきゅっ


 決まったか!?───お、地面が元通りになっていく。全く、何なんだこのタコ。少なくともCランク以上だということは魔銅板で確認しなくても分かるが、とりあえず名前を知りたい。



魔物討伐数


F スライム:192 スライフ:22

E クルモ:84 シイタル:82 ツノネズミ:61 カルプイル:65 ネブリア:11

D パウパティ:5 チェイス:8

C イゼンポッド:13



───あ、あれ?どこにも書かれてない?どういうことだ?・・っ!

防御壁(プロティーガ)!」


 ふぅ、魔力探知(ディテクション)があって助かった。今の足の攻撃をまともに食らってたらダメージが入っていただろう。入るよな?それにしてもまだ生きてたのか、しつこい奴だな。


───ぴぃぃぃぃぃ!


 うわっと、またあの鳴き声か。タコを中心に地面がくぼみ、俺はタコの方へと引き寄せられる。

さっきと同じやり方で良いだろうか?


塊水(ウォーターボール)!」


 水流に乗ってタコの後ろに回り、脳がある場所に照準を合わせる。


「おりゃぁぁっ!」


がきっ


───ぐっ・・・流石に二回目は入らないか。目が見えていないから適当に全方向に攻撃してたけど、振りかぶっていたせいで腹にモロに食らった。少しダメージも入っているな・・・



───ぴぃぃゆぅ!

ぼこっ、ぼこぼこっ



 俺の目がおかしいのか?タコの足の筋肉が増強したように見えるんだが?第二形態ってやつか?───っと来た!3本は捌けないな・・・


防御壁(プロティーガ)!」


パリン


「嘘だろ・・・」


どかぁっ!どごっ!ぼかっ!


 ぐ・・・かはっ、はっ・・・痛ぇ・・・防御壁(プロティーガ)を破壊してくるのは想定外だったな。HPが結構削られて、残り半分は切ってしまった。凄い強化倍率だな。


 タコの意識を一瞬他に向けられないか?・・・氷?


射氷(アイスバレット)!」


 まずは俺と反対側のぎりぎりタコに触れるぐらいの位置に氷柱を作る。───よし!あっち向いた!つまり俺側には脳がある!


「これで、終わりだ!超攻撃(スーパーアタック)!」


ざくっ


───PGPi・・・


 足が硬直し、地面に落ちる。赤黒かった体は白くなり、ピクリとも動かない。死んだ証だ。魔銅板を確認してみると・・・



C イゼンポッド:13 グレイバス:1



 うん。これだな、グレイバス。やっぱりCランクか・・・もうこの峡谷嫌だ・・・グレイバスはとりあえず無限収納(スナフ)の中に入れて、と。


 全く、Eランクの魔物を討伐に来たはずなのに、Cランクとかおかしいだろ。俺じゃなかったら死んでたぞ?はぁ、お腹すいた。一粒携帯食を食べ、回復薬(ポーション)を飲んでHPを回復させる。



 さて、帰るか。俺は来た道を戻りながらもう一匹ネブリアを倒しながら上がっていった。元の道に着いた時には時刻は33時。ここからナシヤットまでは4時間ぐらいかかるので、急いで帰りつつ、休憩なしで直ぐにホーセの方に行かないと夜遅くなる。まぁ今日依頼をこなしてしまえば終わりだ。最後の力を振り絞って俺は歩きだした。



──────────────────



「ご用件は?」


「依頼達成報告です。ネブリアの討伐に行ってきたEランクのハルカです。これ、魔銅板。」


「はい、ありがとうございます。今、確認いたします───はい、お疲れさまでした!確かにネブリア11匹討、伐・・・ちょ、ちょっと待ってください!あなたEランクですよね!?」


「そうですよ。」


「じゃあこの魔物討伐数は何ですか!?・・・あ、同じパーティーの方ですか?」


「えっと・・・パウパティは東の森に行くと会うので、倒しています。チェイスは砂煙の平野で殲滅ま・・たまたま倒しました。イゼンポッドとグレイバスは今ネブリア討伐の為に西魔峡谷に行ったら襲われたので。」


「?☆~&$#・・・し、支部長~!助けてくださいアルバルト支部長~!」


 あら、誤魔化した方が良かったな。

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