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19.一日目

誤字報告ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。

 俺はベッドに横になりながら昼間の俺の力について考えてみることにした。一回目の双閃雷(ツインライトニング)は効いたのに、二回目と三回目が効かなかった、あれだ。


 まず、ダメージを無効化する可能性。――――――いや、パウパティ戦で俺は瀕死のダメージを受けたのに無効化されなかった。


 次に、魔法を無力化する可能性。―――これに関してはもっと単純に、一回目に効いてるのでありえない。


 あとは何だ?パウパティの攻撃とニックの攻撃の違い・・・物理攻撃と魔法、という違いはあるな。


 じゃあ物理攻撃以外は?・・・テイルのスキルは何度も受けているしな。


―――いや、テイルのスキルはダメージが入らないのか。あとは、スキルが魔力を使用しない、という事だ。つまり考えられる可能性は、


①物理攻撃以外のダメージは二回目以降効かない

②魔力によるダメージは二回目以降効かない

③魔力による効果は二回目以降効かない


となるわけだ。もし③だった場合、強化魔法や回復魔法も二回目以降効かなくなってしまう可能性があるな・・・



 と、まあここまで考えた所で俺は夢の世界へ落ちていった。



――――――――――――――――――



「―――カ!―――ハルカ!起きなさい!ハルカ!」


「・・・はいっ!起きました!起きましたってば!」


 テイルが流輝鞭(ルシ・ウィップ)を取り出したらさすがにマズい。・・・なんかテイルってSっ気あるよな。


「不味いわハルカ!昨日のうちに携帯食を買っておくのを忘れてたわ!急いで買いに行くわよ!」


 なるほど、携帯食か。確かに昼ごはんを食べに戻ってくる時間が短縮されるな。で、今の時間が・・・15時。今日最低でも二つは依頼をこなしたいから、もう出なきゃいけないのか。



 テイルは寝巻から冒険者用の服に替装(カンザ)を使って一瞬で着替える。あー、俺もあれ欲しいわ。常に楽をしようとしているからな、俺。

 そういえば俺寝巻無いな。あとで買おう。



「準備できた?さあ行くわよ!」


「携帯食ってどこに売っているんだ?」


「ん?ギルドの中だけど。」


 あ、結局行先は同じなのね・・・



──────────────────



 俺達は少し早足でギルドに着いた。ちなみにこの世界の携帯食ってどんなかんじなんだろう?美味しいといいな。


「すいません、携帯食12個お願いします。」


「はい、4800シェルになります。」


 ちなみに財布など持ち物は全部俺のスキルで管理している。俺が死なない限りは、無くならないし一番安全だ。回復薬(ポーション)も持ってきているが、俺がいくら動こうが無限収納(スナフ)内に影響は無い。


 しまっておいて、と渡された携帯食は、食べる感じではなく錠剤みたいだった。12粒、という表し方が合っているかも知れない。12食分というのは、ここ3日間の朝ごはんと昼ごはん用だ。少しもの足りない気もするけど、まあいいか。

二人とも朝ごはんとして一粒ずつ口に放り込んだ。


───味は、しない。舌の上でころころ転がしてみても何も感じないし、一番の驚きは噛めない事だ。何故か噛もうとすると歯を避けるようにどこかに行く。・・・まあ小さいし噛まなくても良いんだけど。




「さ、ハルカ、依頼を受けに行くわよ!今日中に二つは絶対に達成するわよ!」



「ご用件は?」


「Eランクの依頼をお願い。二人で受けるわ。これとこれが魔銅板ね。ほら、早くして!」


「はっ、はい!ただいま!」


 なんかテイルが凄い剣幕でまくし立てている。急ぐ気持ちは分かるけどさ・・・受付の人困ってるじゃん。


「こちらが、Eランクの依頼になります。」


「あの、すいません。」


「はい?」


「二つ同時に受ける事って可能ですか?」


「・・・発行する事は出来ますけど。」


 じゃあ二つ受けて回って来るか。それで、どんなのがあるのかな。出来るだけ早く終わりそうなのを・・・


「これよハルカ!この二つにしましょう。場所も近いし、簡単そうよ。」



内容:黒茸(くろたけ)の採取を20個以上、場所:東の森北西、依頼主:ジェシカ・ウール、報酬:46000シェル


内容:シイタルの討伐、場所:砂煙の平野、依頼主:ギルド、報酬:一匹につき350シェル



 一つ目のやつは個人依頼だから報酬が高いのか。で、二つ目が・・・知らない単語が出てきたんだが?


「テイル、砂煙の平野って何処にあるんだ?」


「東の森のすぐ北よ。だからこの二つは近いわ。」


「シイタルって?」


「地面の中で暮らしてて、掌に乗るぐらいのサイズよ。振動に敏感で、地面の中に居ても歩く振動に驚いて出てくるわ。」


 う~ん、臆病なモグラみたいなものか。


「よし、じゃあこの二つにするか。」



「はい、二つ同時の発行ですね。これらの依頼に時間制限はありません。では、いってらっしゃい!」

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