13.【勇者】 + ステータス紹介
いつも読んでくださっている皆さん、ありがとうございます!
投稿を始めてから一週間が経ちました。今後もよろしくお願いいたします。
「テイル、ここに書いてあるのは何だ?」
「ん?これは・・・魔力譲渡って書いてあるわ。──────これよ!これを使えば、私も何回か練習が出来るわ!これは、他人へと魔力を渡す方法ね。手を繋いで、渡す側がMP量を指定して渡すみたいね。こんな簡単な方法があるなら、もっと前に勉強しておくべきだったわ・・・」
「じゃあ俺が渡せばいいのか。」
「そうね、お願い。じゃあ防御壁の練習ね。」
掌から魔力を出して、広げて、自分を守るのか。魔力は厚い方が良いのかな?まあ書いてある通りMPは30で良いか。
「「防御壁!」」
ん?視界が紫色に・・・あ、成功したのか。俺って魔法発動のセンスあるんじゃない?
これも変わらないということは、変わるのは攻撃魔法だけか。さて、テイルは───
「駄目だーー!使う魔力量が少なかったかな。」
どうやら失敗したらしい。じゃあ魔力譲渡で満タンになるまで戻せばいいか。
「ありがとうハルカ。もう一回!防御壁!」
「───あー難しい。広げすぎたか、厚みの絶妙なところがなぁ。ハルカ、どんなかんじでやった?」
「結構厚くしたよ。なんていうか、壁というより、盾をイメージしてみたら?」
「なるほど、壁だと広げすぎちゃうのかな。ハルカ、もう一回魔力頂戴。」
「はいはい。」
「ありがとう。───防御壁!」
テイルの前に、紫色の壁が現れた。これで成功だ。
「やった!できた!」
「おめでとう、テイル!」
一応テイルのMPを回復させておく。そろそろ疲れてきたので、練習部屋から出ようと入口に向かおうとした時、誰かが入ってきた。
「君が、ハルカ・タチバナかい?」
急に何なんだ。というか誰だ。俺の名前を知っているという事は、ギルドの職員か?ここに居るって聞いて来たのか?
「誰だ?」
「すまない、自己紹介がまだだったね。僕はニコラス・フォースター。ニックと呼んでくれ。ここのギルドで冒険者として登録している【勇者】だ。ちなみにAランクだ。」
「勇者!?あなた、本当に勇者なの!?しかもAランクって・・・」
「ああ、本当だ。君は、タチバナ君とパーティーを組んでいるテイル・ロンド、職業は【傀儡師】だね。」
「なんで知っているの?」
「これは僕のスキル、監督視覚でね。相手の簡単な情報や悪い企みが分かったり、千里眼としての役目も果たす、目の能力さ。」
なんだそのプライバシーの欠片もないスキルは。俺も欲しいじゃないか。―――スキルを何でも獲得できるチート能力が欲しかったなぁ……いや、それより、
「俺たちに何か用か?」
「そうそう、その事なんだけど、僕の耳にも君の噂が飛び込んで来てね、ちょうどここに居るのを見つけたから来たんだ。ここは都合が良い。」
「僕と、模擬戦をしてくれないだろうか?」
ほう、模擬戦か。確かにここなら魔法を使っても被害は無いし、万が一何かあっても、ギルドにいる冒険者の中に【治癒術師】や【研究者】もいるだろう。
「もちろんただとは言わない。君が勝てば、僕からギルドにDランクへの昇格を申請しよう。」
「いいぞ、その勝負、受けた!」
「ありがとう。では、これを。」
ニコラス―――ニックは俺に木刀と魔力用回復薬を渡してきた。
「ここにいたという事は、魔力を消費しているだろう?魔法もスキルも使用ありで、HPが無くなったら負けだ。」
「分かった。審判は、テイルでいいか?」
「構わないよ。君は、この結界の中にいれば、直接攻撃以外は当たらないから。」
そういってニックは魔道具でテイルの周りの四つ角を囲む。
「分かったわ。では、向かい合って――――――」
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ハルカ
職業:旅人
獲得スキル:強攻撃
発動すると、攻撃時にAPが1.1倍に上がり、武器を使用する場合は武器の強度も上がる。
レベル6
Eランク
ステータス
AP:794
DP:480
HP:596
MP:565
テイル
職業:傀儡師
獲得スキル:遠方引力
遠くの任意の物を手元に引き寄せる。範囲は10m程。重い物は引き寄せられない。引き寄せと同時にジャンプすることで、自分が移動する事も出来る。
強攻撃
発動すると、攻撃時にAPが1.1倍に上がり、武器を使用する場合は武器の強度も上がる。
レベル6
Eランク
ステータス
AP:24
DP:16
HP:23
MP:53
ニコラス(ニック)
職業:勇者
獲得スキル:???
レベル92
Aランク
ステータス
AP:810
DP:497
HP:520
MP:518
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