10.報酬だ!
なんだか中身が薄い気がする。いえ、飽きずに読んでくださいお願いしますm(_ _;)m
さて、襲ってきたパウパティをなんとか倒したわけだが、テイルによると、スライムもパウパティ自身もパウパティの強化魔法が掛っていたのではないか、という事だ。なるほど、そうじゃなきゃあんなに大きいダメージが俺に入るわけ無いのかな。
あと、パウパティが使ってきた魔法については、紫色の壁は防御壁といい、簡単な防御魔法ではあるが、結構な攻撃力を誇るレベル30の【勇者】でさえ勇者の固有スキル《潰敵優先》を使って攻撃力を上げなければ破壊できないほどの物だそうだ。強攻撃を発動していたとはいえ、自分の能力が少し怖くなってくる。
炎の攻撃魔法は、塊炎といって、射氷を炎にした様な魔法らしい。
で、服に血が付いてしまったわけだが・・・全く問題ない。テイルが洗浄という魔法で綺麗にしてくれた。
「あとは、パウパティから必要な素材を取るわよ。」
パウパティから取れる素材は、毛、皮、骨だ。肉は臭みが強く食用に適さないが、毛は特に高く売れる。生まれてから死ぬまで伸び続ける毛は、長さを見ればだいたいの年齢が分かる。色やつやが良く、高級な装飾品に使われる。低位魔法耐性のある皮は魔法練習用に、骨は装飾品や武器として使われる。
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パウパティから取れた素材は洗浄で綺麗にしてから袋に入れた。スライムだけだったのが急に重くなった。まあ俺はAPが高いのでそんなに辛くは無いのだが。森から出て街に向かっている最中に、テイルからこんな事を言われた。
「ハルカが防御壁を壊したときは、その、少し引いちゃった。」
―――さすがに泣きそうになったよ。一生懸命戦った相手に対してそういう気持ちを抱くっていうのは、ね?
まあハプニングはあったものの、生きて帰ってこれて良かった。あとは依頼達成の報酬を貰って、持って来た素材を売る。
「すいません。依頼の達成確認をお願いします。」
「はい、魔銅板をお願いします。」
「えー、スライムの討伐依頼ですね。117匹ですか!?この短時間で!?」
確かに依頼を受けてから7時間―――地球の3時間半か。行き帰りの時間も考慮すれば、早い方だろう。そういえばお腹空いたな。もう27時か。
「それになんですかこれ!?なんでパウパティの討伐数が1になっているんですか!?」
「それは、たまたまパウパティが現れて。」
「いやいや、パウパティはDランクですよ?逃げなかったんですか?」
「逃げられなかったのよ。結界魔法を張られてね。」
「それでもよく倒せましたね……あ、あなたがもしかしてハルカ・タチバナさん!?」
「そ、そうですけど。」
「ギルドの職員の間でも昨日から噂になってますよ。凄いステータスを持った【旅人】がいるって。」
確かに噂になっていてもおかしくないか。昨日支部長って人にも魔銅板見られてるし。
「それで、パウパティに関してですが、実はDランクでの討伐依頼があるんです。依頼を受けていなかったとはいえ討伐したのは事実ですので、その分の報酬は出させていただきます。」
―――マジで?ラッキー!
「それではまず、スライムの方ですね。一匹200シェルですので、計23400シェルです。そして、パウパティが一匹2000シェルですね。では、25400シェルのお渡しです。」
「ありがとうございます。よしハルカ、次は売りに行くわよ!」
ギルド内素材、買い取り所
「ええと、スライムが520gと、パウパティの毛が20g、パウパティの皮が一匹分と骨が7kgですね。1040+2000+660+2500全部で6200シェルのお渡しです。」
今回の依頼での報酬は計31600シェルになった。テイルと山分けで15800シェル。冒険者って最高だな。思ってた以上に儲かる。低ランクの冒険者は平均日収12000シェル程だそうだ。勿論、ランクが上がれば報酬は高くなり、命の危険も上がっていくのだが・・・
ここから食費や生活費を取り、残りを貯めて装備や娯楽に使う。
午後も依頼を受けれるけど、とりあえずご飯だ!
「テイル、昼ご飯はどうする?」
「何か作ってもいいけど、疲れたわね。ギルドの食事処でどう?」
4話、5話を少し(大きく)変えました。すいませんが、見直していただけると幸いです。