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意志

もし続きで読んでくださる方がいたならば、本当にお待たせしました。


「もう、びっくりしましたよ。あんなん時代劇でしか見ませんよ。」

「ごめんて」

 翌日の夕方、ユカリは怜の事務所を訪れた。その目的の一つは感謝のためだ。

「けどほんまにありがとうございました。おかげで姉も安心し眠れるゆーてます。」

「それは何よりね。ところでー」

「無理です」

「即答かい」

「まさか暴力を振るうなんて思いませんやん。あんなことばっかやってたら警察ざたなりますよ。」

「んー」

 ユカリが詰め寄ると、怜は言葉に詰まった。初めてやるにしてはやりすぎたか。

「だ、だから深夜にしてるのよ」

「警察は深夜こそ警戒してますよ。」

「でも、一度も見つかってないし…」

「小学生の悪ガキの言い訳か。見つかったらただじゃすみませんよ。

とにかく私はやりませんよ、では。」

 第二の目的を果たしたユカリは怜に背を向けた。

 ショックだった。

 憧れの先輩があんなことをする人だったとは。裏切られたような気持ちでいっぱいになった彼女が事務所のドアノブに手をかけると、

「私は!」

 怜は突発的に出たその言葉に自分でもびっくりした。

「私はこの街に磯田みたいなやつが一人でもいるとむしずが走るの。

最近のニュース見てる?どうしようもない犯罪で溢れてると思わない?

テレビ局が放送してる分なんて本当に大きな犯罪だけで小さな犯罪は誰にも気づかれないまま当事者の間で消化されるの。」

「それがなんですの?ウチらに関係あります?」

「あんたのお姉さんのように、ある日突然トラブルに巻き込まれる。

そんなの、不意打ちみたいで卑怯だし誰かの助けがなきゃぬけだせなことだってある。辛いじゃない。だったら予防したいじゃん。」

「だけどそれで暴力は…」

「私は仕方ないことだと思う。『口で言って分からなけりゃ身体で覚えさせる。』でもそれは『口で言う』という先行条件があって初めて成り立つの。だから私は『果たし状』を送りつける。送りつけた上で会って反省してなきゃそれは自分のやったことの重さをわかってないのと同じよ。そうしたらやらないといけないことは一つじゃない?」

「最終手段としての実力の行使…」

「でもやる以上は責任も持たないといけないわ。どこを突けば後遺症にならないか、穏便に相手の意識を奪うことができるか。こういったことを勉強しないといけない。そうじゃなきゃ人を成敗する資格なんてない。」

「一ついいですか?」

「何?」

「誰の、権利でやるんですか?」

「権利じゃないわ資格よ資格。法律じゃないと権利はもらえないんじゃない?」

 それまで背で聞いていたユカリは少し振り向くとこう言った。

「なんか答えになってるようでなってないようなですがええわ、今後ともよろしくお願いいたします。」

「え?」

 ときき返す間もなくユカリは事務所の階段を降りてしまっていた。




 それから以降二人は交互に成敗をこなしていった。

痴漢魔から万引き犯まで、あらゆる悪者を退治していったのである。

巷では、その風貌から「パーカー侍」という異名がつきちょっとした有名人になった。



 草木も眠る丑三つ時、渡月橋にて今にのさばる悪者を退治してゆく。

     


     成敗屋、パーカー侍は今宵も悪意に斬り込む。


曲がりに曲がった話で本当に読むのに苦労されたと思います。


続きはアイデアが浮かべば書いていくと思います。


ということで短かったですが第一部完といたします。

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