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50話 新たな力と適性検査



 ――パーラの覚醒で得た能力『食糧庫』。


 名前は『食糧庫』だが、空間魔法という事なので試しに何か入れてみる。

 

 まず食糧庫をイメージし、聖剣レイボルグを収納しようとしたが入らない。

 

パンやら薬草は入った。


 食糧庫だからなぁ、食べられるものを収納するって事かな?


 次に冷凍庫をイメージして水の入ったコップを入れてみる。


 取り出すと、氷の張ったコップが出てきた。……なるほど。


 次に倉庫、武器庫?をイメージして聖剣レイボルグを収納してみる。


 おぉ……?これだと入るのか?


 うーん 大体分かって来たぞ。


 『食糧庫』とは、食べ物だけじゃなく、イメージした空間になんでも収納する能力という事なのかも知れない。


 アイテムボックスとは違うようだけど、んー? アイテムボックスをイメージしたらどうなる?


 結論。アイテムボックスをイメージしたら、入れたものリストが見えるようになりました。


 なんか自由度ありすぎじゃね?

 

 やばい事に、生き物を入れることも、空間時間を止めることも可能でした。


 パーラさんに貰った能力すご過ぎです。




 ――――――





 さて、俺は魔神学園とやらに入学する事になったんだけど、それには魔神と契約して魔神使いにならないといけないらしい。そもそも魔神使いって何だろうな?


 入学時には適性検査というものがあって俺も適性検査を受ける事になった。


 えっと、案内図によると適性検査会場はこっちの筈だけど……。


「きゃっ!」


 地図を見ながら下を見て歩いていたので、誰かとぶつかってしまったようだ。

 

「ご、ごめん!大丈夫?」


 下を見るとハチミツ色した綺麗な髪に左目に眼帯をした美少女が、スカートがはだけた状態で水色の縞パンツが丸見えの状態で足を開いていた。


「いたたた……大丈夫じゃないわ」


「キャッ!…………み、見た?」


 見えてしまったものは、仕方が無い。眼帯の美少女は急に顔を赤く染めて睨んでくる。


「えっと縞パンは見てないよ?」


「見えてんじゃないの!あーもうお嫁に行けない!どうしてくれんのよ?」


「あの……とりあえず手をどうぞ?」


「……あ、ありがと。仕方ないから手を取ってあげるわ」


「わたしアンリ。あなたは?」


「俺? アリマだよ」


「ふーん、そうなんだ」


「あ、そうそう俺これから学園の適性検査を受けにいく所だったんだ」


 時間は間に合うように出て来たけど。


「わたしもよ、その適性検査受けにいく所だったの。でも迷っちゃった」


「え?じゃ一緒に行こうか?」


「いいの?」


「いや、だってここで断る理由は無いでしょ?」


「ふーん、いいわ一緒に行ってあげる」


 ええ?何この子?


「何してるの?行くわよ?」




 ――――――




 途中で会ったアンリという不思議な美少女を連れて適正検査会場まで行くと、既に何人かの検査を受けるであろう人たちが集まっていた。


 暫くアンリと一緒に待っていると、白いスーツを着た検査官のような人がやって来た。



「これから適性検査を始める。まずこちらに並ぶように」


 全部で10人ぐらいの人を並ばせると、一人ずつ黒い結晶のようなものを握らされる。


 俺の前にはアンリが並んでいるので、俺の適正検査はアンリの次になる。


 適性が無かった人がトボトボと肩を落として帰っていく中、俺の順番は一番最後だ。


「はい、次」


 アンリが呼ばれて検査員の前に出る、アンリが黒い結晶を握た瞬間、黒い結晶は白い光を放ち始めた。


「ほう、君は合格だ。名前はえっと、アンリさんだね。おめでとう!」


「ふーん、ま当然ね」


「じゃ次の人で終わりかな」


 俺が検査員の前に行くと、黒い結晶を渡されたので、その結晶を握りこむと指の隙間から虹色の光彩が溢れ出し、その結晶は俺の手の中に吸収されてしまった。


「あれ?消えちゃいましたね」


「はい!?えええ!?虹色の輝き?君、名前はなんだっけ?やっばいなぁ、魔神結晶を吸収してしまうとは……」 

「俺の名前はアリマです」


「すまんすまん!君の適性検査は必要なかったんだ。こちらの手違いだ、本当に済まない。はぁ……魔神結晶、勿体ない事したなぁ……結局怒られるのは俺だからなぁ……」


「あのー、大丈夫ですか?」


「あーこっちの話だ、気にしないでくれ。君は文句なしで合格だ」


「はぁ……そうですか」


 なんだか良く分からないけど、俺も合格らしい。


「えっと、アリマ合格おめでとう」

「アンリも合格おめでとう」


 こうして、俺と不思議な眼帯美少女アンリは、ここ魔人学園の適性検査に合格し、入学する権利を得たのだった。




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