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49話 王様との密談と新しい家

お待たせしております。ここから新展開になります。 



 夕食会に呼ばれた次の日、俺は一人王様に呼ばれて応接室に来ていた。


 謁見の間とは違い、高級そうなソファーが置かれている。


「失礼します」


「おぅ!アリマよ。紅茶で良いか?」


 王様は、そう言うと向かいの椅子を勧めてくる。


「実は堅苦しいのは苦手でな、まぁ茶でも飲みながら聞いてくれんか」


「はぁ、では……頂きます」


 王様の話は、突拍子も無い事だった。


 跡取り候補!?


「そうだ。アリマ、どうだ?俺の後を継いでみないか?」


「えええ!?……後をってどういう事ですか?」


「いやー、俺には娘ばっかり5人もいるんだがな?残念ながら、息子がいなくてなぁ……」


 そういえばこの国には王子がいないんだったな……。


「なるほどっ……って」


「そこで、元勇者で魔神の子で、伝説の魔神様を3人も仲間にしているなんて超優良物件のキミだよ!うん!キミに決めた!」


 いやいやポケモンみたいに言わんで下さい。


 で、跡取り候補として認定されるには魔神学園に入学し、魔神使いの教育を受け、5人の教女のうち1人以上の認定が必要だとのことらしい。


「ということで既に入学手続きはしておいたから、そうだな、来週からよろしく!」


「えぇ!?来週からですか!?」


「準備もあるだろう?」


「そうですが……」


「そうだな……いつまでも城住まいという訳にもいかんか、……よし! 2,3家の候補を用意させよう。その中から気に入った家を選べ」


「はぁ……」


 ――という訳で。


 王様の取り計らいにより、俺の魔神学園入学と、家を貰うことが決まったのだった。




 ――――――




 聞いた話によるとリリルメリアの貴族街から東に抜けた学園区に魔神学園と呼ばれる学校があるとのこと。


 王様より下賜された御屋敷は貴族街と学園区の中間辺りに位置し、通学にも適した立地にあった。


 そう、御屋敷だった。結構大きな貴族が以前住んでいたという大きな白いお屋敷。

 大きな門を潜ると、既に手入れされている広い庭があり、その中を小道が続いていた。


「えええ?どんだけ広いんだよ?」


「アリマ!見てくれ池が、池があるよ?」


 おおう、確かに大きな池まであるし、何か庭園のような感じだ。 


 貰っていた鍵を使って大きな扉を開け家に入ると玄関……ではなく大広間が出迎えてくれた。城とかに良くある左右に円形の階段があって二階に続くあれだ。


「うわぁ!ほんとにここに住んでいいのか?」


「素晴らしい家ですね」


「自分の部屋は早い物勝ちでいいよね~?」

 

 プリステラはそう言うと2階への階段を駆け上がっていった。


「部屋はいっぱいあるみたいだからみんな好きな部屋を選んでいいよ?」


「ぼ、ボクはアリマの隣、いやアリマと同じ部屋がいいかな……」


「ちょ、リリム!抜け駆けは駄目だよ!?」


「我も旦那様と一緒の部屋がいいのじゃ」


「レヴィー!?」


「アリシアも―」


「ええええ!?」


 あ、パーラはどうする?2階でも1階でも部屋は余ってるから選んできていいよ?


「いえ、私は……どこでも構いません」

  

 パーラ? この時、パーラの元気が無いのを放っておいてしまったのがいけなかったのか分からないけど、パーラが悩みを抱えていたのを俺は気が付かなかった。


 このお屋敷には、王様の取り計らいにより、お手伝いさんというか、メイドさんが数名働いていた。毎日のご飯をどうしようか考えていたんだけど問題ないようだった。


 その日は疲れていたのかみんな早めに就寝してしまったようだ。


 結局俺は一人部屋になり、その周りにリリムとレヴィー、アリシア、プリステラの部屋問う具合になった。それにしても、パーラはどうしたんだろう?




 ――――――




 窓から朝の陽ざしが差し込む。


 目を開けると……全裸のパーラが俺の横に寝ていた。

     

「ええぇぇぇ!? パーラ!?」


「んー…… んぁ……おはようございます。アリマさん」 


「うん……おはよう……じゃなくて!何でパーラが俺のベットに!?」


「あれぇ……覚えていないんですか?……昨日はあんなに激しかったのにぃ……」


 はぁ!?どういうこと!?


 まさか……俺……やっちゃった?


「いやいや!?本当に覚えて無いんだけど?」


「そんな事より、ステータスを確認して見てみたらどうかしら?」


「そんな事って!?」


 朝から何なんだよ全く……で、ステータスだって?



 魔力 21035/50000

 神力 10213/50000


 拡張ステータス

 特殊能力 錬金 食糧庫

 (省略)


 ……はぁ!?


 なんで急に魔力のMAXが5倍に増えてるの?


 能力もなんか増えてるし?


「まさか……覚醒したのか?」


「はい……ごちそうさまでした」


「なぜ?」


「そうですねーアリマさんの護衛はもう必要なさそうだし、お店も空けちゃってるし、私もそろそろ本業に戻らないとだし?」


「そうか……」


「そうそう!ついでに覚醒と『食糧庫』は餞別よ?けっこういろいろ試して……大変だったんですよ」



 ……いろいろ試されたのですね? パーラさん。



 なんて色々あった訳だが、結局パーラはエリス神聖国に帰ることになった。


 俺たちは、暫くリリルメリアに滞在する事になったし、まともに服が着れるようになったのもあり、城下町の商店でみんなの服と何着か俺の服を購入した。

 お金については『錬金』により心配はいらない。もちろん自重はしている。


「パーラには本当に世話になったな」


「私の力は『食糧庫』、空間魔法です。大事に使ってくださいね。きっとアリマさんの力になると信じています」


「ありがとう。大切に使わせてもらうよ」


「リリム、プリステラ、アリマさんをよろしく頼みますよ」


「もちろん、パーラには負けないよ? ……また先こされたけど うぅー」

「まかせなはれ」


「それでは、また旅先で合いましょう」


 そうしてパーラは1人神聖国へと戻っていき、俺は『食糧庫』を手に入れたのだった。




カクヨムでこちらの作品の女神様バージョンの新作を連載しておりますので。細かい設定は変更しておりますがそちらの方も比較しながら読んでいただけると面白いかも?しれません。「女神様の婿 女神様に見初められた男は、防御力皆無でも世界最強? 亜神ハーレムで神へと至る」

また、感想といいねを一般解放しましたのでよろしくお願いします。

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