22話 プリステラの誘惑
今回はプリステラのターンです。
魔神プリステラは稀に見る色白の美少女だ。身長は150くらいで165の俺よりは下になる。因みにリリムは145でエルフにしては小柄な方だ。
パーラ? パーラは俺より少し高いので170くらいだろう。
そんな魔神プリステラであるが、俺と同じ人族だという。人族にしては髪の色は炎のように赤いし、目の色も真紅だ。腰まである髪は綺麗にツインテールを形作っている。
胸は普通、大きくもないし小さくも無い、お椀型のCカップくらいだろうか?
プリステラの普段の服は白を基調とした純白のアイドルが着るような服だ。自分でもアイドルを自称するだけあって、その辺の服装とかは特に気を使っているみたいだ。
俺は今、そのプリステラに命を助けられ、プリステラの家で休んでいる。ちょっと石作りのベッドが腰にくるが、そのくらいは我慢だ。
「あーりまはん! 体ん具合はどうですか?」
プリステラの事を考えていたら、プリステラから声をかけられた。
声がした方を見てみると、そのプリステラが丁度、俺のいる手術台の部屋に入ってくる所だった。
「やぁ……プリステラ まだ痛む所もあるけど、おかげで大分良くなってきたよ」
「こん調子なら、夕刻には立てるようになるかもしれへんな」
「そっか ありがとうプリステラ」
「そん時でもええんやけど……アリマはんに相談がおますです」
「いいけど…… 相談って?」
「アリマはん…… うち、もう我慢できへん…… うちを抱いてくれへん?」
「は?」
――――――
プリステラが言うには俺の魔神核はとても美しくて一目惚れしてしまったという事だった。
魔神核に惚れるって変態か!?
さらに、俺の魔神核の特殊回路は1つではなく複数存在したとの事だった。
1つ目が自己修復回路。
2つ目が魔素収集速度倍化。
3つ目が神気収集速度倍化。
2つ目と3つ目には、腑に落ちる所があった。俺の魔力の回復速度はリリムのそれよりも早いのだ。
その他にもあるらしいが、プロテクトがどうのといって教えてはくれなかった。
どうやらその他の方が重要で、その話をこれから聞かせてくれるらしいのだが……。
「アリマはんは、強くなりたくはないですか?」
「強くなりたい。 リリムを助けられるだけの力が欲しい」
「リリムはんを助けたいですか?」
「助けたい! 死にそうな俺を助けてくれたリリムには、返しきれない程の恩がある」
「うちならリリムはんを助けだして、アリマはんに力を貸すことができるんどすけど、それには、アリマはん あなたの力が必要です」
「俺の力?」
「そないどす アリマはん 貴方ん力をうちにおくれやす」
「どうすればいいんだ?」
「う…… うちを…… 抱いておくれやす」
プリステラの桜色の唇は少し震えている。プリステラの想いが俺を責めるように蹂躙していく。
「それしか、方法は残っていないのか?」
プリステラはコクンと相槌を打つと、その真紅の目を潤ませた。
「分かった……」
プリステラは、そのきめ細かい美しい白い肌を紅潮させると、俺の寝ている手術台を背に着ている純白の衣装に手をかける。
しかし、俺はまだ立ち上がれないので手術台の上に寝たままだ。
「俺は動けないんだが?」
「うちにまかせて……」
プリステラはそう言うと、緊張しながらも俺の前に透き通るような純白の素肌を晒したのだった。
――――――
その時、俺の頭の中に電子音のような音が鳴り響き、メッセージが表示された。
――魔神プリステラとの濃厚な接触を確認しました――
――魔神プリステラを覚醒しますか? Y/N ――
何だ? このメッセージは? これが力を貸すという事なのか?
プリステラが俺の為に、ここまでしてくれたんだ。
勿論、答えは…… YESだ!
――確認しました。魔神プリステラを覚醒します。――
頭の中に、注意しろとばかりに、けたたましい警報音が鳴り響く。
俺の黒い魔力と白い神気が強力な磁石に引かれるように、俺とプリステラとの接触点からプリステラへと流入していく。その魔力と神気の流れはすごい勢いで、その奔流は止まるところを知らない。
――魔神プリステラが覚醒します。――
その声を聴いた直後、俺は意識を失ったのだった。
魔神プリステラが覚醒してターンエンド。
※注 性的な描写はありません。
次回予告 アリマのターンです。
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