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伯爵令嬢アンマリアのダイエット大作戦  作者: 未羊
第一章 転生、アンマリア

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第35話 この失念は致命的

 さて、私は残りの攻略対象やライバル令嬢と仲良くするにはどうしたらいいかと考えていた。

「モモはゲーム本編では一番仲の良かった子なのよねぇ。今は接点がまったくないものだから、どうしたものかしら…」

 真っ先に思い浮かんだのは、モモ・ハーツである。ゲーム本編では何かと一緒に行動する事の多かった子で、アンマリア()に引きずられてか少しぽっちゃりした子だった。でも、今のモモは比較的普通の体型の子どもだ。やはり私の存在が大きかったのだろう。おおらかな淑女を目指した結果、太ってしまった事が公式情報となっていた。はぁ、罪な女ね、アンマリア()

 それ以外にもどうにかしたい人物は居る。ドーピングルートで私を断罪する原因となるサキだ。今の段階では男爵令嬢という事で、もの凄くおどおどした印象の彼女だけど、何があって私を断罪できるほどの精神の強さを手に入れたのかしら。ああいうゲームって細かい裏事情はほとんど語らないから、原因が分からないのよね。何にしても、痩せるためのドーピングアイテムには気を付けなきゃね。あのルートだけは絶対ダメ、うん。

 二人の王子に関しては、まぁ婚約者候補なのでそのうち顔を合わせるだろうから、おいおい考えるとして……、残る問題はカービルってところか。ラムが痩せる方向に走ってしまったので、将来デブ専となる彼は溢れる可能性が出てきてしまったものね。包容力のある女性=太っているという間違った認識を持つ事になる彼だけど、彼もそのうち会うでしょう。うん、保留。

 といわけで私の当面の取り繕いの方向性としては、同じ女性であるライバル令嬢たちと仲良くなる方向から進める事にした。男たちの方は将来的には婚約者となる攻略対象だもの。面倒な問題は、やりやすい方から片付けるのは当然よね。

 方針の定まった私は、ふんすと気合いを一つ入れたのだった。


「えっ、お茶会?」

「はい、お母様。同年代の子と今から親交を重ねておこうと思いまして。……ダメでしょうか?」

 母親に持ち掛けた結果、もの凄く渋った顔をされてしまった。思い悩む母親に、私は言葉を加えて説得を試みたのだが、この提案は却下されてしまった。何がダメだったのだろうか。私には思い当たる理由がなかった。

 私はとぼとぼと自室に戻りながら、その理由を考えてみた。しかし、まったく思いつかない。そこへ、前からスーラがやって来た。

「あっ、スーラ。ちょうどよかったわ、ちょっと尋ねてもいいかしら」

「何でしょうか、お嬢様」

 私はスーラに母親にお茶会を断られた件を伝えると、スーラは当たり前だというような顔をしていた。一体何があるというのだろうか。

「お嬢様。今の時期にお茶会を開く事は不可能でございますよ。殿下の誕生日が近いのですから」

 スーラの答えた内容に、私は目を丸くした。

(えっ、殿下、誕生日……? 今日って何日?)

 慌ててスーラに確認を取った私は、思いっきり声ならぬ声を上げて驚いた。

(そういえば、上のフィレン殿下の誕生日だわ。確か、次の週の中ほどじゃないの。そりゃお茶会なんて開けるわけないわ。殿下へのプレゼントでてんてこ舞いになってる時期だもの)

 書類上8歳になっているフィレン王子だけれども、実際の誕生日はまだ迎えていなかったのだ。

 実は、年の初めに王国民は一斉に年を取るという風に決められているのだ。前世で言うところの満年齢と数え年の中間みたいなものよ。生まれた年は0歳、年が明ければ1歳という感じね。年末に生まれれば、0歳はたったの数日という事だってあり得るわけよ。だからこそ、私が学園に入学する際の年齢は13歳とはっきり言えているわけね。アンマリアの誕生日は一切語られてなかったものね。プロフィールにあるのは名前と身長と体重と年齢だけ。女性キャラならよく書かれているスリーサイズはなくて、その代わりに明かされていたのはスタート時点の体重というわけ。いくらダイエット告白ゲームだからといっても酷くない? 乙女の心はズタズタよ。

 まあ、それは置いておくとして、殿下の誕生日まで一週間である。鼻血で倒れた事を心配して家まで来て下さっていたのだから、私としては精一杯のお礼をしておきたい。

 というわけで、スーラに相談に乗ってもらいながら、フィレン王子への誕生日プレゼントを一生懸命考えた。

 あっ、ちなみに私の誕生日は年の頭だからもう過ぎてるわよ。学園の入学式と同じ日だもの、忘れるに忘れられないわ。この設定をなんで書き漏らしたのか分からないわ、メーカーめ……。と思ったけれど、学園の入学式って前世で言うところの1月10日にあたるような日だったわ。うん、私の前世の誕生日よ。そこまで前世の魂に引っ張られるんですか!

 いろいろと心の中で突っ込みつつも、私はスーラと一緒になってフィレン王子の誕生日プレゼントを用意したのである。何を用意したかは内緒よ。ちなみに私は婚約者候補だから直接渡す事が可能なの。その時までのお楽しみにね。

 そんなこんなで、私たちは心躍らせながら、フィレン王子の誕生会の日を迎える事になったのだった。

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