柳春の場合①
柳春。
アメリカで出生。
両親ともに会社経営をしており、幼いころから両親より経営学と人心掌握術、人間の行動心理学を叩き込まれて成長。
十二歳の時に父親から与えられたドルで株式投資やギャンブルを始め、多額の成果を上げる。
順調に資産を積み上げると同時に勉学もそつなくこなすため周囲からは才女として讃えられるがこの頃より人格形成に問題が生じる。
「自分にとって何がどのような利益を生み出すか。」が思考の中核となり、他人を欺いたり利用することに何の疑問も生じなくなり感情の欠損が見られ始めた。
十五歳の時に彼女を妬んだ同級生(白人や黒人の少年少女)からの差別や暴力に遭うが、この時に人間を殺したらどうなるのかと興味を持ち、正当防衛を装って護身用の拳銃で数名を射殺。死体にはまるで自分を殺そうとしたかのように刃物や拳銃を握らせ、彼女自身もナイフで身体の複数個所に裂傷を自分で作る偽装工作を行い、警察の目を完全に欺く。結果、この事件は春の正当防衛として無罪が成立した。
人を殺しても何も感じなかったが偽装工作を完璧に行えば警察の目は欺けることを学習。
十六歳の時、居住している州を取り仕切っているマフィアに誘拐されるが両親が経営している会社の情報と金銭を取引材料にマフィアとのコネクションを構築。
また、警察相手に自身を囮にしたハニートラップを実行。その結果、警察官数名の懐柔に成功。
この頃より母親の会社の業績が悪化していき父親が助けるのを目撃。母親の会社を父親の会社の完全子会社化することが損失最低限で長期的にプラスになることをアドバイスするが母のプライドがそれを許さず却下される。
十七歳。母親の会社が倒産寸前。父親も尽力するがこのままでは共倒れになることを察した春が立て直し案を作成し提案。完璧な提案であったがこれが両親のプライドを傷つけることになり却下される。
感情で動く両親を完全に見限り、まずは両親の遺書を捏造。偽遺書の完成後、マフィアに依頼して両親を殺害。自殺に見せかけ懐柔している警察に事件を処理させる。
偽遺書には会社の経営権を春に譲ることを明記し、両親死亡後には無事二社を立て直し、即座に業績の向上を達成する。その後、マフィアの幹部の一部を新会社の役員に抜擢し銃器産業に参入。女性の護身用をメインに開発を行ないヒット商品を複数世に送り出す。開発に関わる製造ラインを中東や東南アジアに敷き、同時に現地のギャングにも売り込みをかけパイプを形成。
貧困層を救うボランティア団体の設立も各国で行うがこれは裏で人身売買を管理するためのフロント団体。
アメリカ国内で多くのシェアを占める製薬会社の株主にもなり経営実権を握ることに成功。これにより非合法な薬、未認可の薬の人体実験をボランティア団体を通じて身寄りのない人間に行うことで続々と新薬と犠牲を生み出し業績を拡大させた。
最初に彼女がコネクションを築いたマフィアは春の資金提供や役員の抜擢に伴い勢力が急拡大し、一時的に内乱が起こったが春が懐柔している警察の介入ですぐに鎮圧。加担した人物は全て実験の被験者となった。
十八歳。若くして複数の企業の経営とボランティア団体の設立の功績が話題となり何度か命を狙われることがあり、表舞台を退くことを決意。実権は握ったまま部下を経営陣に組み込み、自身は学生生活に戻る。身の安全も含め進学先を日本へ。その際まずは日本の企業を複数買収し経営権を奪取。同時にマフィアのツテで日本の裏社会とのコネクションも形成。
狭い国で表舞台に出ることを危険視し、経営権を日本に居る親戚に譲渡。役員報酬の見返りとして生活に困らない金額の送金と衣食住の提供を確約。譲渡はしたが実権は引き続き春が握ることとした。
そして都内某大学に進学。
ここで運命の出会いを果たすこととなる。




