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「ごめーん。ちょっと遅れた。」


「そうだね7分くらいかな。」


 すると遅れてきた彼女は何故か自慢げに言った。


「じゅんたくん。そこは大丈夫、今来たとこだよ。とか言ってくれた方が私的にはグットなんだけどなー」


「ダイジョウブ、イマキタトコダヨ。」


「ガタゴトやめい!」


 少しも遅れたことを悪びれる様子もなく彼女は言った。しかし俺はそんな彼女にイライラすることは無かった。ただただ、彼女の笑顔が眩しかった。どうしようもなく愛おしく感じていた。

 しかし、純太の顔を見た彼女は顔を曇らせた。


「ねえじゅんた。なんで、泣いてるの?」


 この時自分が涙を流していることに気がついた。


「あれ?なんでだ?」


「ゴミでも入った?」


「いや、」


 変な異物感はなかった。


「ていうか俺、最近泣いてばかりだな…」


 彼女、マナは首を傾げた。


「え?最近泣いたことなんてあった?」


「ああ。この前図書室で…………あれ?図書室で、俺は、佐藤さんがいて……あれ?」


「じゅんた、どうしたの?」


 なにか、おかしい。なにか、忘れている。


「なんで、マナがいるんだ?」


 ━━━━━━━━━━━━━━━


 ドン!という音で目が覚める。


「おい園田、俺の授業で寝るとはいい度胸だな!」


「す、すみません!」


 どうやら授業中に寝てしまっていたらしい。最近色々あって疲れているのかもしれない。それに、久しぶりに昔の夢を見た。なんだかいきなり現実に戻された気がした。


 その日の授業も終わり、今日も今日とて図書室へ向かう。

 歩いている純太に気がついて、渡辺が声をかける。


「よっす!今日は来れるよね?」


 昨日は友達と遊ぶということで休みということにしてしまっていた。

 2人はそのまま並んで図書室へ向かった。


 ━━━━━━━━━━━━━━━


 唯は最近学校に行くのが苦ではなくなっていた。むしろ楽しみまである。それはきっと、最近知り合った男の子のおかげだろう。

 唯には友達がいない。小学校まではいたのだが、中学に入ってからはからっきしである。控えめに言って、唯はモテる。別にモテることが悪いと思っている訳では無い。ただ、そのせいで全くもって友達ができなくなってしまった。寄ってくるのは下心しかない男だけだし、ちょーしのってる。などと理由をつけられ、女子からは無視されている。ボッチである。

 そんな唯にとって読書は友達だった。だからその日も本を借りるために図書室へ行った。最初、彼がすごく不思議に見えた。ほかの男子と違ってチラチラとこちらを盗み見してこないのだ。そして、彼の唯への第一声が、


「あ、あの、あなたは……」


 だった。どうやら、おそらく名前すら覚えられていなかったらしい。こっちはクラス全員の名前を別に仲良くもないのに覚えているというのに……

 そして、彼の目からは下心は感じられなかった。それがとても嬉しくて、居心地が良かった。今では、彼と話すことが毎日の楽しみとなっている。

 彼は私の事、友達と思ってくれているのだろうか?それに、霊の女の子とも仲良くなることが出来た。

 最近唯は学校が楽しくなっていた。










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