水族館
「なるほどね〜、ということは、明日は水族館かな?!」
「まあ、これが正しければそうだろうな」
「おお!去年水族館行っておいて正解だったね!もう行けないと思ってたから。」
「お前、ほんとに水族館好きだよな。」
俺はまなに自分の考えを話した。まなは、「なるほどねー」と、あっさりと信じて、それよりも「うわー日記見られたの恥ずかしいな、」とそっちの心配をしていた。
「じゃあ明日は私たちは邪魔しないように、ついて行かないことにするよ。」
「幼なじみ水入らずで楽しんできてね。」
ナチュラルにいきなり部屋に入ってきた2人組に向かって一言言いたいところだが、この2人に何を言っても無駄だろう。というか、幼なじみ水入らずってなんだ?
「じゃあ、明日は水族館に行っこう。」
「やったー!」
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ということで、水族館には来たものの、どこへ行けばまなは出てくるんだ?
日記には、じゅんたと水族館に行った。ということくらいしか出現の手がかりがないから、どうしたものか……
俺はチケットを買って水族館の中に入る。すると、後ろからいきなり肩をトンッ、と叩かれた。
「よっ!水族館、たのしみだね!」
「うわっ、どっから出てきたんだよ」
「んー、強いてゆうなら、あの世かな」
まなの笑えないブラックジョークとともに、おれたちは久しぶりに水族館へ入った。
この水族館は地元周辺にあるものの中ではいちばん大きい。たがら、水族館好きのまなは昔から重宝していたようだ。新しい魚が入って来た時はいつも駆けつけていた。
昔まなに、なんでそんなに水族館が好きなのか聞いたことがある。曰く、
「ペンギンは可愛いし、イルカは凄いし、大きい魚はそれだけで迫力があるし、小さい魚も群れを成して、すごく綺麗だし、みんなそれぞれすごいところがあって全部が輝いてるから、いつまでたっても飽きないんだよね。」
その話を聞いて、俺は何となくその考えを理解ができた。それを意識して水族館をまわると、たしかに全ての役者が輝いていて、一つ一つの役割を考えていると楽しくなった。
「じゅんたはさ、あれから水族館行った?」
「行ってないよ。」
でも、まなが居なくなってからは水族館には行かなくなった。
あの楽しさは、隣にまながいたからこその物なのだということを実感した。
「楽しいね!じゅんた」
「ああ、そうだな」




