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キツネのムー  作者: 鈴華
1/3

①キツネの会議

【キツネのムー】(1)

(①キツネの会議)

そよそよと風が吹く、林の中で今日もキツネのムーは仲良しさんたちと追いかけっこ。

「へへん、ぼくに追いつけるかい〜?ヤァナ、早く早く〜!」

ヤァナも必死で走ってムーに追いつこうとしています。

「まって、ムー!」

「そうだよ、ムーはいっつも早すぎるよー!」

テオも息を切らしています。

「ムー、きゅうけいしようよー!」

「ムー、こうさん!」

二匹のキツネ(ヤァナとテオ)は口ぐちにそう言いました。

ムーはしょうがないなという顔で立ち止まりました。

「あの山ぶどうの木の下で休もう」

ムーはそう言ってみんなをいつもの山ぶどうの木の下の『三匹のキツネの会議のへや』でまちました。ヤァナとテオはヘトヘトで口もきけないほどでした。

「みんな、もっと早く走れないといけないよ!ぼくの父ちゃんと母ちゃんもそう言うと思うよ!」

それをきいた二匹はそれぞれ、反論しました。

「わたし、そんなに走れたってちっともえらくなんかないと思う!ムー、あなた、えばったりしちゃいけないのよ?テオもそう思うでしょ!」

と、ヤァナ。テオは困った顔で、

「えっと……ボクは、それより、二人が言いあらそわずに、平和でいてくれたら一番だなあ」

テオは三匹の中で一番大人ではありましたが、気が弱いキツネでした。

ムーは呆れて、

「ここは会議の部屋だぞ!」

と言ったっきり、ねころんでしまいました。いやいや、ムーもねころんでますよ!

「ムーもテオもむちゃくちゃだよ〜」

ヤァナはそう言って呆れながら笑いだしました。それを見たムーとテオは二匹顔を見合わせてから、ぷぷぷっと笑い出しました。

「もう、会議はおわりだね」

「ね」

「なんでヤァナ、笑うのー」

でも、なんでだか、そう言ったムーも、もっと笑けてきたのでした。

(①キツネの会議)

おわり。

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