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日々つれづれなることを、書け!  作者: 三屋城 衣智子


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炎上という信仰

 みなさん、怒っていますか?


 私はちょくちょくムッとしたりイラァってしたりしながら、自分で機嫌を取ったり、まず言葉で表現したり、うっかり怒ったり、うっかり怒ったことを反省したのを相手に伝えたり。

 としながら、生活しています。


 今日はそんな、怒る、について。




 人はなぜ怒るのでしょうか?


 そりゃ相手が理不尽だから。

 そりゃ誰かが殴ってきたから。

 そりゃ……。


 色々理由はあるけれど。

 じゃあなぜそういった心の反応があるのでしょうか?


 私一度思ったことがあるんです。

 そんな感情、無くなってしまえばいいのに。


 けれど想像してもみたのです。

 みんなが微笑んでるだけの世界。

 優しいだけの世界。


 その優しさは、きちんと我々「優しい」と認識できるでしょうか?


 ……実は、できないのです。


 私たちは、他者からの反応によって自分を認知しています。

 おおよその感情には(つい)となるものが存在しています。

 何故か?

 それはもう生命が、そして感情がそういう設計になっている、としか我々には知覚できないのです。

 少なくとも、私はそう考えています。


 私たち人間がその機能をなくすことはできないのですね。

 生死を操れないように、備わっているままに、感情ある人間という生物なので。




 子供はわかる。

 なら大人がそれに振り回されて炎上していたりとか、逆に怒らせることで利益を得ているのはどうなんだ。

 確かにです。


 そこには、人によっては割り切って使っている人もいるようで、そもそも一般的に忌避する行動ですが、そうとは思わずある種当然と思っている節も。


 目的を崇高なものと考えその手段としての炎上を正当とみなしたために、肯定する層が、どうにも存在しているようです。

 一番拡散力が上がったり、名前が知れ渡るからプラスマイナスで考えた時マイナスやゼロどころかプラスだろう、と。

 その目的は人にとってとても素晴らしいものだから、国にとってとても良いことだから、途中の手段が間違っていても間違っていない、という理屈ですね。

 本当は決してプラスにはならないのですが、プラスになるのだからと相手を怒らせたり悲しませたりしても平然とする心理が、そこにあるように思います。


 ある種の信仰だなぁと。

 私はふと思ったので、今こうして書いているのですが。

 厄介なのは、別の手段を説いても、一度一番簡単な方法で利を得ると時間のかかる真っ当な方法を選択してくれる人はとても少ないということ。

 言葉が届かないのですよね、良いものも悪いものも。


 崇高なことをしているのだから、という信念がそこにあるので厄介です。

 そんな方法で得る結果は誰も求めていないよと言っても、頑なになるばかりで。


 これを解きほぐすにはどうすれば良いのか。

 難しい問題だなと思ったのでした。


 そして、怒らない、というのも無理な話なのですよね。

 ある種の戦闘態勢でもあると思うので。

 相手に悪意があるならば、戦う準備をしておかなければやられてしまうのです。

 この辺り、結局のところ人間も生物なのだなぁと強く思う部分だったりも。


 ちなみに最近私がカクヨムにまとめて出したエッセイと、以前になろうで読んだ『盗作の末路』作者:秋口峻砂様、とある盗作事件(呉七事件だったかな?)に出てくる、盗作は宣伝という迷言などから考えたことなので、多分に主観です。




 もちろん他意なく相手を怒らせることはあり得ます。

 それが元になって炎上することもあるでしょう。

 けれど、まぁとかくネットを歩いているとちょいちょい何度も炎上させてふんぞり返っている人の姿を見るので、他意のある炎上もあるのかもなと。

 寒い冬を前にその火を避けつつ観察しつつ散歩する今日この頃です。


 自分も炎上した時にはどこが悪いと思われたのか、その悪いは社会通念上よろしくないのかどうか、などをよくよく考えたいものだな、と思いました。

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