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私のキャビンへようこそ!  作者: 皇ひびき
本編
14/16

14

 牧場で取れたれた木材、や作物でお金は貯まって来たので、家の改築を頼んで見ることにした。


 キャビンに直接と繋がっていたので、キャビンが大きくなるのか、また別に牧師にあるはずの建物が改築されるのか、私達は興味があった。


 家の改築を請け負ってくれる、お店に聞いていた材料とお金をカバンに入れ、雨夏(うか)を連れてお店に向かう。


 今まで街の人々には、小さな壊れ落ちそうなボロ屋に見えていたらしく、やっと改築すると話すと喜ばれ、お祝いにと食材や花など思い思いの物を渡された。


「さすがゲーム? 建物の外観が小さなログハウスになってる…。扉を開けたら、いつもみたいにキャビンに行っちゃうのかな…」


 ドキドキとシルに扉を開けてもらうと、新しい木の香りのする小さなログハウスが目前に広がっていた。


 ゲームでは、ベッドは一つだったのに、離れた場所に2つ用意されている。


 着替える為のウォークインクローゼットや、浴室もあり、料理のできるキッチンもあった。ゲームの中にはなかった扉が、一つあるだけ。きっとキャビンへと繋がってるのだろう。



 台所に立つとレシピが頭に浮かび、お店で買っていたチョコレートを選ぶ。


 チンッという効果音と共に、可もなく不可もなくといった味ではあるけど、ホットチョコレートドリンクが出来た。二人と一匹で一息つく。



 色々作って行ったら美味しく出来るのかな。


 買いだめしてた白いご飯と油、牧場で取れた卵やカブで簡単だけど料理をしてみる。


 白いご飯でおにぎり、カブをおつけもの、卵と油で目玉焼き。材料とレシピさえあればものの数秒で料理が出来上がる。


 味は技術を上げていかないと美味しくは出来ないみたいだった。私が料理しても、シルに料理の経験値は入らないみたいだ。


 何故かペット用のベッドも用意されていて、雨夏(うか)だけモンスター小屋を作るまで部屋で一緒に生活するのではなく、ペットとしてカテゴライズされているようだった。


 私達は軽い食事を終えると、雨夏(うか)が話かけてきた。


『シルと後で話してみたい……』


「いいんじゃないかな。私はここで、ゆっくり飲み物飲んでるよ」




雨夏(うか)視点ー


 (あるじ)もといシフォを部屋に残し、シルと牧場内の昨日採ってきて植えた花々を見ながら、ワタシは言う。


『シル…。(あるじ)を嫌い? いつかいなくなるの? シフォ…、なんか淋しそうにしてた。いなくなって欲しくないけど、言えないって感じた……。ワタシもずっと一緒が良いよ……』


「その事か……、僕はシフォや雨夏(うか)にとって邪魔じゃないならずっとここにいたかったんだ……。怖かった。お互いに遠慮してたのかもね……、言われなかったら気がつかないままに、出て行ってたかも。ありがとう…」


 シルはガシガシとワタシを撫でる。一見粗雑に見えるのに優しい手つきだ。

 心地よい感覚に身を委ねるように、ワタシはそっと目を閉じた。



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