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Google検索なんかに絶対に負けないっ!

作者: 一等ダスト

 小説を書いていると、場面の光景なんかが浮かびますよね。そうなると、特に文章として書く必要のない細部が気になってしまう方はいらっしゃらないでしょうか?

 私は想像力の乏しい人間ですが、時たまに文明や各技術の発展度合いや文化背景なんかを考えて、その場に相応しい家具や服装、礼儀作法なんかが気になってしまうことがあります。そうなると本当に、調べなければ気がすまなくなってくるんです。

 そんな時に便利なのが言わずと知れたGoogle検索。勿論人によって検索エンジンは違うでしょうが、とにかくインターネットから少しでもそれっぽい知識を得ようとして筆が止まってしまいます。もう不治の病ですね。そもそも描写をする必要性や面白味が感じられないことまで調べるのは、要領の良い方から見れば無駄でしかないことだと思います。

 それでも、検索ワードをカタカタと打ち込んでしまう。

 そうなると今度は、その調べたことをもっともっと知りたくなってしまいます。何故それが生み出されたのか、どこに需要があったのか、どうして広まったか、どうして廃れたのか。人によって気になる点は違うと思いますが、結局のところ筆は止まり続けているわけですよ。もう止まってから三十分は経過しているころでしょうか。

 インターネットに落ちている知識は玉石混交でしょう。情報の発信源が専門家であるとは限りませんし、ともすれば悪意のある発信をされている方もいます。それでも幾つかの検索結果を照らし合わせて、多分こうなんじゃないかな、と自分なりに納得しながらイメージに何となく埋め込みます。

 さて調べものを終わったしそれでは、と止めていた手を忙しくさせようと決意して、ふと、ふと新しいタブを開いてしまうのです。

 時計を見ると、すでに手を休めてから一時間が経っている。もういっそのこと、このまま気晴らしをしてもいいんじゃないか。

 いやいや、と頭を振りますが、ブラウザにブックマーク登録された動画配信サイトに向けて動くカーソルはますます早くなります。

 あれだ。作業用BGMを聞くだけだから。そうすれば集中出来るから。

 そんな風に言い訳をして、結局配信動画なんかを満喫してしまう。そんな私のような方はいらっしゃいませんかね。


 小説家になろう、と言う投稿サイトにおいて書籍化できる作品は一握りだと思います。

 そもそも書籍化なんて目指していないと言う方も、大勢いらっしゃると思います。

 小説を書く動機も様々でしょう。

 文章を綴っているだけで楽しい。自分の作品が誰かの目に留まって欲しい。評価されたい。小説家になろう、で出来上がっている流れに一石を投じたい。

 そんな理由で投稿している方もいらっしゃるかもしれません。

 ただ私がいつも通り拙作を書こうとしながら手を止めて思うのは、基本的に見返りがないのに小説を投稿している書き手って、それだけで結構凄くない?ってことです。

 ええ、これも言い訳です。steamを開いた私は、もう完全に拙作の続きを書くことを諦めました。本当に誘惑の多い時代だと思います。

 だから、この下らないエッセイもどきをここまで見て下さった方には、怠惰に満ちた私が堕落の提案を致します。

 たまにはその誘惑に完全に負けてしまってもいいんじゃないでしょうか。今日書く一行よりも、リフレッシュした明日の一行の方が素敵かもしれませんよ?

 今日中にこの作品を絶対完成させるんだ。一日に書く文字数を決めているからやり遂げなければいけないんだ。読み手の期待に応え続けるんだ。

 そんなストイックに行動し続けられる人間は僅かでしょう。

 そうして目一杯楽しんだ後は、今度こそ新作を書きましょうよ。途中で止まっていた作品を完成させましょうよ。

 私も存分に娯楽にひたった後は、いつも通り自分に宣言をしています。


 明日こそは、Google検索なんかに絶対に負けないっ!

今日も負けました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 私も書きながら検索しちゃいますね……そして気付けば好きな曲の動画を見付けてそれに浸ってしまったり(歌詞付きの音楽は完全に執筆を止めてしまうのです。それでも聴きたくなっちゃったら仕方がない) …
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