春の夜の詩
春の夜の夢の中で読んでください。
恍惚の
春の夜
目を
閉じて
空気と
同じ
密度に
なる
母体のような
春の夜に
溶けきって
次の
瞬間
私は摩天楼の中に
浮
く
私
を
俯瞰していた
淡藍色の
ビルの像は
まつげの上を
揺れている
あぁ、10年前に、こんな日もあったかも
私は空気に溶けだして
溶けだして
溶けだして
とけだして
はるのぶんしとふれあって
散弾する
そうして徐々に
私の全ては
なだらかな
この春の
夜に
拡散
して
いく
まどろんで
なまぬるい
羊水につかる
春の夜
愛も記憶も
溶けきって
黄昏の
桃色の雲の
春の夜
こんちちは。コーノです。なかなか寝つけません。