警察に事情聴取された話 それでも私はやってない
最初に謝罪させて頂きます。申し訳ありませんでした。
私の罪の告白が、皆さんの教訓になればと思い、書かせていただきます。
まず、結論からお話しすると「私が万引き犯を捕まえた話です」。毎回タイトル詐欺して、ごめんなさい。怒らないで読んでね!
事の起こりは、学生時代にバイトしていた書店で、万引き犯を捕まえた事です。捕まえたのは、これで2度目でした。
1度目は店内で捕まえるミスを犯しました。たとえボストンバックにワンピース全巻を詰め込む荒技をしていても、店内では罪に問えません。店外に出た後に、捕まえる必要があったのです。常識かもしれませんが、私は知りませんでした。
それで知恵をつけたおかげで、2度目は店外で捕まえました。万引き犯の抵抗もなく、必死の追走劇とか、刃物を持ち出した犯人とのバトルはありません。期待した方々、またまた、ごめんなさい。ですが問題はここからです。
万引き犯への対応は、謝罪や弁償で済ます店も多いでしょう。しかし、店内に「必ず通報します!」との張り紙していた手前もあり、警察に通報することになりました。
しばらくすると警察官がやってきました。店の事務室にて軽く事情聴取されましたが、もちろん、これで終わりではありません。
捕まえた私は証人なので、署での本格的な事情聴取をお願いされました。少し面倒だと思いましたが、店のためですし協力することにしました。
署へは、パトカーではない普通の車で連行されます。この時点で14時ぐらいで、ドタバタしていたため、食事をしていません。
いよいよ事情聴取が始まります。場所は刑事ドラマで見るような取調室とは違い、よくある会議室みたいな部屋です。何か決まりがあるのか、扉が開いていて解放的な部屋でした。
万引き犯も同じような部屋で聴取されている様で、少し声が聞こえました。しきりに謝罪していて、ちょっと悪いことをした気になります。
事情聴取は、どこでカバンに入れるのを見たか、何を取っていたかなどと細かい所まで質問されました。特に聞かれたのは時間です。
どの件についても何時何分何曜日かと、しつこく聞かれます。そんな正確に覚えてる訳ないでしょ! だいたいの時間しかわかりません。思い出して欲しいと言われても、無理なものは無理です。
あの警察24時でよくある「何時何分確保!」は重要だったのですね。皆さんも捕まえる機会があれば時間のチェックを忘れずに!
シフトのせい? それとも証言の確認のためなのか、途中で刑事さんが交代しました。そして、また同じ質問をされます……。
だから何時何分何秒何曜日とか知らない!
このループのせいで事情聴取は思った以上に長くなりました。途中で長くなりそうだと店に連絡しました。
そのついでに、皆さんも絶対にするであろう事をしました。「警察で事情聴取されてる><」と友人達にメールしたのです。今回のタイトル詐欺と同じで、嘘は言ってませんよね?
しかし、信用が有るのか無いのか誰も騙されません。つまんない。一人は「万引きでも捕まえた?」とズバリの反応でした。書店でバイトしているのを知っているとはいえ、非常に面白く無いやつです。
そして、ようやく事情聴取が終わりました。この時点で19時ぐらいです。ちなみに万引き犯はとっくに解放されています。上役らしい刑事さんが、長時間の拘束や食事に気をつけるように部下へ注意していました。容疑者でも人権が重視されているようです。私のよりも。
まだ終わりではありません。書店に戻っての写真撮影が待っていました。現場を指差して撮影するアレです。事情を知らない人から見ると、私が何かしたかと誤解したでしょう。これも万引き犯側は考慮されていて、後日、店の開店時間前に撮影に来ました。
最後に書類作成に付き合って、ようやく終わりです。全て終わったのは21時ぐらいで、移動時間があるにしても7時間の拘束です。21時まで食事抜きですよ?
正直、2度と協力したく無いと思いました。夏休みで忙しいのに店や他の従業員に迷惑をかけ、さらに拘束中の時給を払っていただけた事で余計に申し訳なく感じました。
それでも、仕方ないとも思います。全て必要な事なのでしょう。あくまで任意ですし、食事も言えば休息時間を空けてくれたと思います。警察の方々の対応も親切でした。いろいろと五月蝿く言うつもりはないです。
警察に言いたいのは一つ「カツ丼ぐらい食わせて!」