番外・鈍い彼女
「魔王は結婚しないのかい?」
「は?」
突然なにを言い出すのこのコ。
「イヤ、魔王の歳ならもう結婚していても可笑しくはないだろう?」
僕はまだ十八だけど・・・そうだね。
たしかに、王の婚姻は早い。
先代の人達も十代で結婚していたらしいし・・・・・
「僕が結婚していたらどうなの?」
気になったから聞いてみた。
「ん~・・・そうだね、奥さんと友達になりたいね。」
「なんで?」
「キミのお嫁さんだからきっと可愛いコなのだろうなと思ってね?ホラ、ワタシ可愛いコ大好きだから。」
・・・・なんかイラッときた。
なんでヤミイロはこうも鈍感なのかな・・・他のコトの関しては鋭いのに・・・
今だって・・・ココは僕の自室。
呼んだのは僕だけど、鍵閉めたり近づいたりしてどうも思わないってどうなの?
「どうしたのかな?魔王・・・急に不機嫌になったね。」
ホラ、こういうコトは気付くのに肝心な部分だけは気付かない。
いっそのこと、奪ってしまえばいいとも思う・・・・
けど、彼女には魔力の無効化がきかない。
それほど、彼女の魔力は強大だから・・・だからどんなに男女の力の差があっても、彼女を押さえ込むのは無理。
きっと、普通に闘って勝つのはヤミイロの方だ・・・・まぁ本気になれば勝つのは僕だけどね。
「ねぇ、ヤミイロ・・・」
呼んで、彼女を引き寄せて・・・そのまま彼女に口付けた。
深くしそうになるのを、ギリギリの理性で押し留める。
「ッ・・・キミは・・・なんで、いつもそう突然なんだ!」
顔を赤くして言うヤミイロ。
その反応が可愛くて、クスクスと笑ってしまう。
「これくらいで赤くなって、可愛い。」
言えば、更に顔を赤くさせる彼女・・・・
ねぇ、ヤミイロ?僕がどれだけ我慢しているか、知っている?
リオーーー!!思考がちょっとR-15だぞコノヤロウ!
と心の中で突っ込みながらもリオ視点が一番書きやすい・・・・;
一応ヒーローがこれでいいのかと最近疑問に・・・!