キマグレ⑬!
「だれ?」
「え?ヤですねー。僕ですよ?」
フード付きのティーシャツにズボンというラフな格好、髪も下ろしていて今は腰くらいまである。
というリシェラ嬢。
「印象変わるね・・・」
普通にかっこいいよ君、いつもそんなんならいいのに・・・まぎらわしいから!
「これは戦闘するときだけですからね、さすがにアレは動きづらいですよ。」
そりゃぁ・・・そうかもね。
「おい、リシェラ。コイツも連れて行くのか?」
「そうらしいですよ?」
ワタシを指差しながら言うのはメガネ君。
あ、今舌打ちしたね!?
「文句でもあるの?」
あぁ・・・まさに魔王。
黒いマントに、まぁ中はいつも通り白シャツに黒いズボンだけれども。
マントあるだけで大分違うよ、うん。その方がらしい。
「いえ、何もありません。」
メガネ君は反発できないのかしないのか、どちらにしろ黙ってくれて嬉しいよ。
「じゃぁ、行こうか。」
微笑んで、この場にいる全員に言う。
ワタシ、リシェラ嬢、メガネ君、あと新しく知り合った蒼い髪の騎士団長。
彼がスイと手を動かすと、場面は一瞬で切り替わった。
おそらくは、森の中の明け地。
周りには木々が鬱蒼と生い茂り、半径一キロくらいの円方に切り開かれていた。
向かい側を見ると、いつぞやの勇者。
そろそろ追いついてきたんで更新遅めになるかもしれません・・・