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どんな体勢そしてどんなわけだよ。
あの、その獲物を前にした捕食者みたいな目やめてくださいお願いします。マジ怖いです。
顎を掴んでいた手をが、下へ下へとワタシの首の線をなぞっていく。
「ッ・・・何を・・・」
「何しようとしてるか、わからない?」
妙な含みの感じられる物言いだ。
シュッと音がした、何の音かといえばローブの紐。
ローブはバサリと床へ落ちて、下に着ていた制服が露わになる。
制服を見て、魔王は笑んだ。
「脱がしやすそうな服でよかった。」
・・・・・・・・・・・・・・・よくない!!!
あまりの衝撃に何を言ったのかすぐには理解できなかった。
何、脱がすの?何で?別に見て楽しいものじゃないよ!!?
「シャノン・・・」
言いつつボタンを外すな!
ああああああああどうする?どうするワタシ!!絶体絶命だし!魔法使えないし!
『シャノン』
ふと、いつかしら聞いた声に呼ばれる。
プツリ・・・と、ワタシの意識が無理矢理切られた。
「久しぶりだな、シャノン。」
「よし、とりあえず一発殴られようか。糞神。」
とりあえず殴っておいた。
問答無用とか酷くないですか、とか言わない。
だって目の前にいたのはセス、あの諸悪の権化のセス!当然だとは思わないかい?
「わるかったって!謝ったろ!?」
「一体いつ?どこで?何時何分何十秒?地球が何回周った時?」
小学生か。
冷静な自分がつっこむけどこの際無視だ。
「まぁいいけれどね。セス様?ワタシに関するあの世界での役目、教えて頂けますね?」
敬語なのは相手が神だからではない、当然厭味だ。